ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第2回 おどろき!高砂「新角」の生春菊そば

16時。またおやつの時間になっちゃった。

貫禄ある店構えといったらいいのかな。決して広くない間口の左側には、エアコンの室外機がドーンと陣取っている。かたや右手側はというと、隣のラーメン屋の裏手にあたる場所で、ゴミバケツやら段ボールやらが雑然と置いてある。

そんな一角にあるのが「新角」。
食べログやグーグルマップで事前に外観の写真は確認してはいたけれど、どんなに駅前だからといって、一見ではちょっと入りにくい、ベテラン感漂う雰囲気なんだ。

“京成高砂駅から徒歩0分の立ち食いそば屋さん「新角」。ベテラン感漂う雰囲気”

オトモダチのみなさーん!やってきましたよ、このコーナー!
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば」、ちゃんと第2回を迎えることができました。
(第1回はコチラ「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第1回 「金町うどん」のかけそば」

「よかったよかった。おで、このまま企画倒れで第1回で終わっちゃうのかと思ったよぉ・・・ホッ。」

「ボブぞ、失礼だねぇ。出たがりのボブぞのためにせっかくコーナーを作ったんだからね、これから定期的に立ち食いそば屋さん開拓しますよ!」

あ、ココロの中でつぶやいたつもりが、おでったら声に出ちゃってたみたい。リンくん、しっかり聞いてた。でへっ!

ここはトーキョーの東側、葛飾区は京成高砂駅という場所だよ。今日は朝から野鳥レポーターのすずと一緒に鳥さん探しをしていて、コンビニのおにぎりしか食べてなかったからおなかはすっかりペコペコだ。
16時、お昼には遅すぎるし晩ごはんにはまだ早いけど、おやつがてら、おそば食べちゃうよぉ!

“京成高砂駅、初めて降りたよ”

店の軒先に立つと、のれんの奥のガラス戸のすきまから、チラリと先客の姿が見える。

あ、女性だ!地元らしきシニアマダムが、ひとりで丼ぶりをすすっている。これなら、玄人向きの店構えとはいえ、リンくんとライオンのおででも入れそうかも?とちょっとだけ安心する。

店先には写真入りのオススメメニューが貼ってあって、店内に入る前に注文を決めておくスタイルのようだ。ジィーっと見ていると、ほうほう、ほうほう。な、なんと!めずらしいメニューがいろいろあるよ。

ココはそば・うどんのほかにラーメンもあるらしい。それに、トッピングをいろいろ選べるらしく、定番のたぬきやきつね、肉のほか、コロッケそばやほうれん草、とろろ昆布なんていうものもある。めずらしいところで言えば、サンマのつみれのトッピング。へぇ、ほぉ、とか言いながらリンくんと眺めていたのだけれど、リンくんのなかでは一瞬でメニューが決まったらしい。

ガラッ・・・

ちょっと勇気を出して、エイヤでのれんをくぐる。

「あー、アタシ、これくらいのほうが好きなのよ、いつもはもちょっと柔らかいわよね。コッチのほうがいいわ。あ、でも言わないでよ?いい?」

先ほど外から見えていたマダムがカウンターの中に向かって話している。そばの茹で加減について、少なくとも今日のは好き、ということでホメているらしかった。見るからにおやっさん・・・あいや、ご主人のワンオペ。ネットの事前情報では、普段はご夫婦でやられてるとのことだったけど、奥さんの姿は見えなかった。16時なんていうこのはざまの時間帯だからかな?と推察した。

「いらっしゃいませ。」

店内外のどちらにも食券機はないようだから、直接厨房に向かって注文をするスタイルみたい。

「春菊そば、お願いします。」

「500円ね。」

「あ、PayPay使えるんですね?じゃぁPayPayで。」

渋い店構えのわりに、食券機もない代わりに、キャッシュレスには対応していた。

リンくんは、ドギマギしたココロの内を悟られぬよう、カウンター内のおやっさんに向かって笑顔で注文をしてのけた。

うんうん。
確かにね、外に貼ってあったメニューから、おでがイチバンひかれたのも春菊そばだった。

“石川県産の野菜を食べよう!金沢産春菊ラーメン・そば・うどん”

ココまではまぁ、立ち食い系のそば屋さんではありがちでしょ?春菊天が乗ったそばを想像するよね。コレには続きがあってね。

“生でも美味い!シャキシャキ!※天ぷらではありません。”

丁寧に注意書きまで書いてあった。
そう。金沢産の春菊を使った、しかも、春菊の天ぷらではなく、ゆでた春菊でもなく、生のそのままの春菊が乗っているらしい。それは珍しい!ということで即決したよね。

“とってもめずらしい生の春菊を使ったおそば(うどんもラーメンもできる)”

「リンくん、気が合うじゃん。」

「そりゃぁそうでしょ。ボブぞ、渋いねぇ!」

でへっ!こういうときにリンくんとおでのキモチがぴったんこだったことに、ちょっとうれしいような小っ恥ずかしいような、そんなむずがゆい感じがする。

でも、生春菊そばっていうのは初めてだからとっても楽しみだ。

最近では立ち食いそばといってもイスがあったりテーブル席もあったりという店も多いけれど、この「新角」は文字通り、立ち食いカウンターのみ。しかも、5人も並んだらもう満杯かなという感じ。右手にいるマダムとは多少距離をとりつつ、いちばん左端の給水器前に陣取った。

「おで、ハラヘッタ!」

おではカウンター内のおやっさんがそばを茹で始めたのを確認してから、チラッと顔を出してみた。

“カウンターのいちばん左端、給水器前に陣取った。PayPayのQRコードがあるよ”

店内には極小型のテレビがBGM的についていた。多分あの角度だと、お客さんが見る用ではなく、厨房内のおやっさんが暇つぶしに見るために設置されたものだろう。

それから、お酒のメニューが控えめに貼ってあった。

“缶ビールひとり2本まで、ランチタイムは1本”、との注意書きが。

へぇ!ココのカウンターでアルコール飲めるんだ!・・・といっても、最近のリンくんはビールNGになっちゃったから実質は飲めないんだけどな。

注文してから生麺をゆでてくれるらしく、約3分くらいで到着したよ。

「揚げ玉のせられるけど?」

「あ。揚げ玉無しでいいです。」

確かにメニューのところに書いてあったね。天ぷらじゃない代わりに揚げ玉がサービスされるらしいけれど、特に好きじゃないので、リンくんとおではスルーさせてもらった。

目の前に到着した丼ぶりには、おそば、おつゆ、そして、青々とした春菊の葉が生のままでのっている。そして控えめに長ねぎが添えられていた。確かに、おやっさんがオススメする通り、もしもココに揚げ玉がのってたら口の中で春菊天みたいになっておもしろいのかもしれないよね。

「いっただっきまーす!」

“いっただっきまーす!”
“美しい生春菊そば、500円。揚げ玉はなしで。長ねぎは控えめで調和が取れてるよ”

丼に顔を近づけるとね、生の春菊の独特な青い香りがふぅわりと漂うの。その青みを感じつつ、おそばに絡めて一緒にすする。

ぞぞっ!

出ましたよっ!ボブぞのぞぞっ!

おぉ、思ってたよりもね、おそばが細いんだ!他のお店にはないくらいの細さ。でもね、細いからといってコシがないとかじゃなくて、しっかりとした存在感があるよ。コレはきっと茹で置きじゃなくて、注文の度に茹でてくれているからかもね。

さぁてお出汁はどうかな?レンゲが見当たらなかったから、直接丼に口をつけておつゆを含むの。

ほう!バキッというのはコレのことだね。色は濃いめで、濃い口しょうゆ色。でもお出汁もしっかり効いてて美味!サバ節かなぁ、ほんの少し口の中に酸味が残るのがキライじゃない。調べてみたら、ムロアジ節と鰹節とサバ節をあわせてるそうな。

「うわっ!春菊おいしいです、びっくりしました。」

ついついおやっさんに話しかけたリンくん。

おやっさんはかなり控えめな方のようで、あぁそれは良かったです、とやわらかい笑顔を返してくれた。

ささっと、ぞぞっと、おでらの滞在は約10分ほど。

下町感漂う店構えと店内だったけど、リンくんとおででも入れたぞ。それもこれも、先客の地元マダムと仕事人のおやっさんのおかげだね。

初めての京成高砂。
金町線からの乗り換えのときにぴったりの超駅チカ店で、良かったなぁ!

「ナイス、ぞぞっ!」

今回もナイスぞぞっ、いただきました。

「なぁに?ボブぞ、それ、もしかして新コーナーのかけ声にでもしたいの?」

う・・・。うーん、まだ迷いが残ってたかな・・・。

ま!気を取り直してっと。

おだし大好き、ライオンのボブぞがお送りしました”ぞぞっと立ち食いそば”、第2回は京成高砂の「新角」よりお送りしました。

今日もいいおそばをいただきました。

オトモダチのみんなも一緒に言ってみよう。
せーのっ!

「ナイスぅ、ぞぞっ!」

ボブぞ

「新角」(京成高砂駅すぐ) / 東京都葛飾区 ※食べログより
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13153484/

「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第1回 「金町うどん」のかけそば」
https://bobingreen.com/2024/03/13/8621/

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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