すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第10回 鳥さんのお祭りジャパンバードフェスティバル

ドキドキドキドキ

朝目が覚めてから、ずっとお胸がトキトキしてるよ。
カーテンをオレンジ色に照らす朝の光はとってもキレイで、すず、窓越しにお外を眺めたら、ワクワクが止まらなくなったの。

こんにちわーに!
野鳥レポーターのすずちゃんこと、ウサギの鈴之助でっす!

すずちゃんのぉぉぉぉぉっ!野鳥にびっくりでSHOWぉぉぉぉぉぉっ!
記念すべき第10回の今回は、待ちに待った年1回の鳥さんのお祭り、ジャパンバードフェスティバルへ行くよぉっー!

それは3ヶ月ほど前、まさか11月になっても半袖で出歩く気候になるだなんて想像もしていなかった、今年の8月のこと。
うちのリンくんね、このジャパンバードフェスティバルで行われる”全日本鳥フォトコンテスト”に初めて応募したんだ。一般的なコンテストであれば、作品が入賞しなければそのまま世に出ることはないけれど、このコンテストは違うんだって。応募要項を満たしていれば、フェスティバル会場でほとんどの応募者の作品を最低1枚は展示してもらえるらしいの。それで俄然やる気が出たリンくん、参加費を振り込んで、プリントした写真を郵送したってわけなんだ。

「ねぇねぇ、それでさ、リンくん入賞したの?事務局から連絡来た?」

「すずぅ、あのねぇ、こんな超初心者で入賞するわけないでしょっ!でも展示されてるかなぁ?ねぇ?どうかなぁ?ドッキドキ!」

リンくんが応募したのは3作品。そのうち1作品でも展示されていたらいいねって話しながら、会場を目指す。ジャパンバードフェスティバルの会場は、我らがチーバは我孫子市。すずがこの”野鳥にびっくりでSHOW”で何度かレポートしている野鳥の宝庫、手賀沼のほとりでの開催なんだ!クルマで向かうか電車を乗り継いで行くか、昨晩まで迷っていたのだけれど、結局電車で向かうことにしたよ。

我孫子駅に到着すると、さっそく駅の構内にのぼりが立っていた。おトイレを済ますべく並びながらボーっと周りを見回していると、アチラコチラに野鳥好きと思われる人たちの姿。定番スタイルは、アウトドアハット、ポケットがたくさんついたベストやパーカー、それからカメラや双眼鏡を首から下げて、背中にはリュック。あ、格好だけはいっちょまえのリンくん、お決まりのワークマンの虫除けメッシュパーカーを羽織って、黒いリュックに、首からルミぞう(野鳥撮影のときの愛機カメラ)。うん、それっぽいね。

“JR我孫子駅構内はバードフェスティバル一色!”

「そういえばさ、エンチョーと一緒に電車で手賀沼来るのって初めてだよねー!すず、エンチョーと一緒に来られてうれしいー!」

「おー、すず、そうだなぁー。おれ、運転手だったもんな。すずはリンくんと何回か来てるんでしょ?案内してくれよなー!」

「いいよー!すず、手賀沼の鳥さんと仲良しだもんねー!」

一緒に来てくれたケンイツエンチョーもどうやらこのバードフェスを楽しみにしてくれていたみたいでうれしいんだ。

会場の手賀沼公園までは駅から歩いて15分弱。つい先日放送のあった立ち食いそば屋を紹介するテレビ番組で、芸人の塚ちゃん(ドランクドラゴンの塚地さん)がミニ鉄道に乗っていた場所だよ。

到着したのは朝9時過ぎ、写真展の開場まではあと1時間ほど待機するよ。

“手賀沼公園、朝9時過ぎ。いい天気!”

まずはボート乗り場の前のベンチで、コンビニおにぎりをほおばって腹ごしらえ。
すでに公園内にはニンゲンがいっぱい集まってにぎやかなんだ。もともとこの手賀沼公園は、地元の人たちがワンちゃんをお散歩したりジョギングしたり、ちびっこが遊具やボールで遊んだりするおだやかで平和な場所なのだけれど、今日はすずたちみたいにバードフェスにやってきたひとたちも多いから、なんだか沸き立っている感じがする。それから、”公園岬”と呼ばれる沼にせり出したポイントには、普段は釣り人が結構いるんだけれどね、今日は逆に少ないみたい。

“コンビニおにぎりで腹ごしらえ”

「あー!カオナシいるっ!」

「ホントだホントだ。オオバンだぁ!」

“陸に上がると脚が長いの!”

オオバンっていうのはね、カラダが黒い水鳥さんで、顔は白くて目が赤いの。ちなみに、我孫子市の市の鳥なんだよ。すずがオオバンさんを初めて見たのは、家の近所の貯水池なんだ。リンくんってばね、そのときに、カオナシ、カオナシ、って呼んでたの。

「なんで、カオナシ?」

「ジブリのアニメに出てくるカオナシっていうキャラクターにそっくりなんだもん。」

そんなわけで、名前を知った今でも、我が家ではカオナシって呼ぶことがあるよ。

カシャカシャカシャ

リンくんはさっそくカメラを構えて撮り始めた。動きがゆっくりだからそこまで連写しなくてもいいんじゃない?って思うけれど、やっぱり微妙に変わるから連写しておかないと安心できないらしい。ンーそういうとこ、まだまだだよねー。アハッ!

“オオバンさん、我が家ではカオナシと呼んでるよ”

ニンゲンが多い分、鳥さんはいないかもしれないなぁってちょっと心配だったけれどね、そうでもなかったみたい。オオバンさんは二羽、それから、茶色いカモさんも一羽。スイースイーと、まるでペットのワンちゃんくらいの警戒心のなさでニンゲンの近くに寄ってくる。そこは野鳥好きが集まる会場、みんな思い思いの機材で彼らの姿をとらえていたよ。

“オナガガモさんのメス(多分…ちょっと自信ない)”

ボート乗り場の木の杭の上には、ユリカモメさんもやってきたよ。赤い脚と黒い瞳がカワイイね。

“ボート乗り場の木の杭の上に止まるユリカモメさん”

すずがリンくんに抱っこされて鳥さんを観察している間、ケンイツエンチョーはというと、ちょっと離れたところでずぅっと小魚を見ていたみたい。最近、偏光レンズの新しいサングラスを買ったものだから、それがおもしろいんだって。リンくんもサングラスはしているけど、写真を撮っている間は液晶を確認したりするから外していて、全然会話がかみ合ってないんだ。

「ねぇ、リンくん、あそこの岩かげに、お魚がいたよ。」

「え?ドコドコ?」

「えーっとほら、そこの、三角形の岩あるでしょ、そのすき間にね、いまもぐりこんじゃったところ。」

「あぁ、あの、いま動いてる岩?」

「・・・いや、えーっと、岩は動かないでしょ。」

「アッハ、そっかー。岩は動かないよねー。お魚、わたしには見えないやー。」

「うん、いま隠れちゃったからね・・・。。。」

・・・ニンゲンふたりの会話はこんな感じなんだ。よっぽどすずのほうがおしゃべり上手でしょ?ホント、リンくんってば、しょーもないのよ。

この公園から手賀沼を眺めていると、全然飽きないんだよね。鳥さんを観察するだけじゃなくて、遠くのお空と湖面のはざまを眺めたりね、ワンちゃんもかわいいし、それからニンゲンの行動もおもしろくって。そんなのをボンヤリととらえていたら、気がついたらもう10時を回っていた。

“すず、手賀沼公園大好きなんだ!”

「そろそろ、写真展見に行こっか!」

手賀沼公園に併設しているアビスタ(我孫子市生涯学習センター)という施設が写真展の会場なんだって。2階ホールの部屋へ行くと、すでにたくさんの人が集まっていたよ。

有孔ボードにペタペタ貼られた手作り感のある展示会。入口付近には入賞作品が引き伸ばされたパネルで掲示されていたよ。

「うっわー!グランプリはアオサギさんだねぇ!」

「ねぇねぇ、このスズメさんかわいいー。」

「結構スズメって多いよね、いちばん身近な鳥さんだもんねー。」

「すずもスズメさん、大好きだよぉ!」

2Lサイズの、決して大きくはない1枚1枚が整然と貼り出されている。近づいてじっくりと鑑賞を進めていくと、鳥さんそのもののかわいさだったり、餌を捕まえた決定的な瞬間だったり、それから、花のなかにいるメルヘンな鳥さんや幻想的な景色のなか力強く生きる鳥さんなどのまるで絵画のような世界、それぞれの楽しさがあることがわかったんだ。

被写体となっている鳥さんは、街中でも出会えるスズメさんやヒヨドリさん、アオサギさんやコサギさんなどの水鳥、野鳥撮影では大人気のカワセミさん、北海道のシマエナガさん、それから海外のカラフルな鳥さんまで、名前のわからない鳥さんもたくさんで、まるで図鑑みたいなんだ。ひとつ残念だったのは、入賞作にはタイトルや撮影者の名前とともに鳥さんの種類が書いてあったのだけれど、それ以外の一般の展示作品には鳥さんの名前が併記されていなかったんだ。野鳥レポーター初心者のすずとしては、もっとお勉強したかったなぁって思ったよ。

すずはリンくんに抱っこしてもらって、ゆっくり感想をいいながら見て回ってたんだ。

そのとき、エンチョーの声がした。

「あっ!あったあったー!」

「あった?どれどれ、どの写真?あ!ちゃんと2枚ある。あ、あと1枚はタテ位置の写真だから、アッチのボードかも。」

「うんうん、うんうん。なんだか、うれしい。こんなすばらしい写真たちの中で一緒に展示してくれて、うれしいねぇ。」

その後、無事にタテ位置のもう1枚も見つけて、全3枚の作品を出展したリンくん、たいそうご満悦の様子だよ。

「リンくーん、鳥さん写真家デビューやったねー!」

「すず、どうもアリガトなのー!」

「そうだよ!すずが野鳥レポーターとしてがんばって鳥さんとコミュニケーション取ってたからこそ、撮影できた写真でしょぉ?」

「あっハイ、そうですー。すずちゃん、その節はありがとうございました。これからもどうぞよろしくおねがいします。」

「ヨシヨシ、リンくん、それがわかっていればいいのだよー。エッヘン!」

パタパタパタパタ!

あのね。そういえば、今日のいちばんのびっくりびっくりはね。
これまで手賀沼へ行くたびに、湖面にも芝生にも、なんなら遊歩道にだって、アッチコッチにいたコブハクチョウさんとね、今日は結局最後まで一羽も出会うことはなかったんだよ。

「ハクチョウさん、今日はどこ行っちゃったんだろね?」

「ニンゲン慣れしてるから逃げる必要はないと思うんだけどねーぇ、でもきっとノンビリできないからどこか会場から遠いところへ避難したのかねー。」

写真展をたっぷり1時間以上楽しんだあとに移動したもう一つの会場、水の館周辺では、ライブステージがあったり食べ物の屋台も出ていて、本当にニンゲンのためのお祭り会場だった。鳥さんグッズの販売やカメラや双眼鏡の機材を紹介するブースもたくさん並んでいて、リンくんはドギマギしながら見て回ったけれど、結局なにも買えずにオドオドしながら出てきたのだった。

リンくん、やっぱりニンゲンが多いところはニガテみたい。それはすずも同じだから、早々に引き上げることにしたよ。

行列している臨時シャトルバスもいっさい使わずテクテクテクテク、ずうっと歩き回っていたから、おなかがすいたな。帰り道に我孫子駅近くのお蕎麦屋さんで遅めのランチをして、リンくんの写真家デビューをお祝いして、大満足のイチニチになったよ。

すずのジャパンバードフェスティバル初参戦レポート、いかがでしたかー?
これからも、すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOWを、どうぞお楽しみにねー!

さいごに。

コブハクチョウさんやその他野鳥のみなさん、この週末2日間は、ニンゲンのみんなに手賀沼というすばらしい会場を使わせてくれて、どうもありがとうございましたなの。
また明日からは日常の手賀沼に戻って、ニンゲンと上手に共存していけるように、あ、すずはウサギさんだけどね、見守るね。
それから、これからやってくる冬の手賀沼の景色を楽しみに、またすずは遊びにやってくるからね。そのときにはどうぞまた姿を見せてね。
約束だよ。

以上、野鳥レポーターすずちゃんこと、鈴之助でした!

すず(鈴之助)

“ジャパンバードフェスティバル、大満喫したよ!”

ジャパンバードフェスティバル
2023年11月4日(土)、5日(日)2日間開催(※2023年は終了)
https://www.birdfesta.net/

全日本鳥フォトコンテスト
https://www.birdfesta.net/jbf/b1.html

手賀沼公園 千葉県我孫子市
https://www.city.abiko.chiba.jp/event/shizennonaka/kouenryokuchi/park/citypark/teganuma.html

2023年10月30日の放送で我孫子駅の「弥生軒」が紹介されていたよ
山下清画伯が働いていたという、唐揚げそばで有名なお店だよ
「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」 BS日テレ
https://www.bs4.jp/tachiguisoba_bs4/

「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 番外編 鳥さんを好きになった理由」
https://bobingreen.com/2023/10/03/6495/

いいね! Like! 0
読み込み中...

Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

シェアする

5件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください