ドッチがドーッチだ?
「なぁなぁ、エンチョー!ドッチがドーッチだ?」
おれと弟のボブぞはアタマのてっぺんまでモーフ(毛布)をかぶってから、ケンイツエンチョーに声をかけた。チョロんっと、お互いのしっぽだけを、モーフの裾から出して。
「おぉ?おぉぉ?ンーっと・・・。右がボブぞで、左がボブおか?」
「エーッ!正解ッ!!!なんでわかったのー?」
「だってさぁー。大体いつも、ボブおが左で寝てるでしょ?」
「んもーっ!そういうコトじゃなくってェ!」
「アハッ!そうだなぁ、ボブおのほうがちょっとだけしっぽ太いかな?」
「ウンウン。それでそれで?」
「ボブぞのしっぽのほうが、ちょっとだけシュッとしてるもんな。」
「ウンウン!そういうコトー!」
わぁいわぁい!さすがはケンイツエンチョー。おでらのこと、しっぽだけで見分けがつくんだよ!すごいだろー?
ライオンのボブおです。
おれの弟のボブぞとは、生まれはたった2ヶ月違いで、身長も体重もほぼ一緒なんだよ。
ちなみにだけど、おれの妹のボブこは、ボブぞと同じ日生まれの双子なんだけれど、やっぱり女子ライオンだからなのか、アゴが細くて小顔だし、タテガミとしっぽを三つ編みにしてるからすぐに違いがわかる。
でもね、オトモダチからすれば、ボブぞとおれは、よぉく見ないと違いがわからないらしいの。
顔つきの違いでいえば、目をギュッと鋭くて、アゴが丸くて大きいのはボブぞだよ。おれはというと、実はまつ毛があるのがちょっとだけ自慢!
それからね。タテガミの生え方やお手てのカタチ、しっぽの毛量なんかもちょっとずつ違うよ。オハナ(家族)にとっても、おれらの違いをパーツで判断するのは意外と難関なんだと思うんだよな。
ってなわけで、昨日も今日も、明日も明後日も、「ドッチがドーッチだ?」遊びは続くのだ。
「ドッチがドーッチだ?」
フハッ!
ボブお
「セブーン セブーン セブーン セブーン!」
https://bobingreen.com/2023/04/17/4557/