お天道さまとお星さま、そして月は胸の内に

なぁ。兄貴ぃ。わしら、今年で、いくつになるっけ?

んー。わっしは、30歳、かな。そうすると、お前さんは、29歳、ってことになるかね。

むぅ。

・・・。ころすけです。結構いいオッサンのはじまりです。

この2020年の9月に、29歳の誕生日を迎えました。

あ。紹介します。

こちらの、図体デッカくて、態度もデカいのは、わっしの兄貴の、もッツ、といいいます。すみません、目つきも悪いんで、もうどうしようもないんですが、気は小さいんで。どうか勘弁してください。

ちょっと、わっしと兄貴の話をさせてください。

わっしら、生まれは、生粋のトウキョウ、銀座のどまんなか。数寄屋橋にほど近い、旧ソニービルの裏通り。

ときは、ないてぃーんないてぃー。90’s・・・。

って、オイ!おれがしゃべってるのに、横取りしないで?兄貴。

いや、お前は黙ってろ。わっしがここはしゃべる。

もッツです。ツキノワグマ、です。生まれは銀座、育ちはチバ。なんやかや引っ越しながらも日々暮らしてきて、いまは舞い戻って、チバです。

その当時、”銀座太郎”っていう、動物たちの楽園があったのよね。わっしらも、そこで生まれ育ったでね。同志の大小のツキノワグマたちと、その他大勢のたくさんの仲間たちと。日々を銀座って街で過ごしてた。

とある日、まんまる顔の、コドモだったリンくん(当時8才)がおとぉっつあんに連れられて、やってきた。ねー、あのクマさんがいいー!って選ばれて、連れてこられたってわけ。

懐かしいよな。銀座っていうさ、きらびやかな街で暮らしてたってのにさ。がたんごとん、チバってところに連れていかれて、気が付けば、梨のニオイにまみれて暮らしてたよね。

うん、兄貴。。。間違ってはないけど・・・、言い方結構ひどいのな。ていうか、おれら、チバから仕方なく?トーキョーに行ってみたり、トーキョーでは全然相手にしてもらえないで、じっと耐える生活が何年か続いたよね。そのあと、酔っ払って気が大きくなったリンくんが、「あたし、ころすけ連れて帰るー!!!!!!!」って。

半年くらい、兄貴と離れ離れになってなぁ。あのときもちょっとひどかったよな。

そのあと。寒さしばれる頃。

「やっぱりもッツがいないと、寝るとき、寒い」

とかなんとか言って。

ようやく兄貴と再会したわけよ。

そんなこんなで、何度か引っ越して暮らしてきたけど、結局いま、チバにある、みどりキャンプ場にいるよ。リンくんとも、くっついたり、離れたり、いろいろあったけど、いまはさ、毎日一緒に暮らしてるじゃん。兄貴ぃ、いろいろあるけどさ、チバ悪く言うやつ、だめよぉー。

いま、ケンイツエンチョーだって、受け入れてくれてるでしょ。そういうの、ちゃんとしようよ、ね、兄貴?30歳、オッサンかっこよく生きようぜ。

・・・お、おう。わかってるよ。

ころすけ、お前さん、大人になったなぁ。

兄貴はいつまでたっても、図体デカい、ツキノワグマ。

わっしの兄貴だから、いつだって、面倒みるけどな。

兄貴はお天道さまで、弟のわっしは、いつだってお星さま。

兄貴は堂々と、陽の当たる場所で昼寝をし、弟のわっしは、いつだって兄貴やその仲間のために寝床を用意する。

でもね。兄貴とわっしのあいだを取り持ってくれるお月さまは、わっしらの胸にいつだっているのだ。

なにせ、ツキノワグマだからな。

ふふん♪わっしらの誇り。真っ白い、ツキノワ。わっしらの誇り。

われらは。サンアンドスター、の、ツキノワグマ、である。

誇るべき月は、われらの胸の内にあーるー。

ふふん。

ころすけ。

“銀座太郎、サンアンドスター出身。まっしろいツキノワを誇りにしてます”

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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