ボブぞのぞぞっと立ち食いそば 第12回 — 「十割蕎麦 韃靼 穂のか」で香ばしさの極み体験
「うぉー!着いた!着いた!ギリギリ滑り込みセーフ!」
2025年も残すところあと2週間。ココはトーキョー神田、平日火曜日のお昼どきだ。
お目当てのお店の前に到着して時計を見ると、午前11時58分。正午まであと2分。
うわっ!こんなオフィス街でピーク時にライオンがお昼ごはん食べてたらみんなびっくりしちゃうよね。
こんにちわーに、おそば大好き!ライオンのボブぞです。
今日はねー、リンくんと一緒にね、秋葉原のヨドバシでお買い物しに来たの。その帰りに、どこかでおいしいおそば食べさせてよー!って約束をしていたから、あらかじめいくつか調べておいたうち、特に気になったお店にやってきたよ。
その名を「十割蕎麦 韃靼 穂のか」さんという。
秋葉原駅からは歩いて15分くらい、小川町駅を超えて、神田司町のエリアにあるお店だ。
ここまで歩いてきたなかでもすでに早めのランチタイムを迎えているお店がいくつもあって、店先には行列をなしているところもあったの。だからこのお目当ての「十割蕎麦 韃靼 穂のか」さんも万が一混んでたらどうしようか・・・と思っていたのだけれど、店の外には列らしきものはなかった。
「んじゃ、行きますか。」
ガラガラ・・・
年季の入ったのれんをくぐり、ガラス扉の引き戸を開けて店内に入ると、そこはまぁまぁストロングスタイルのお店だった。
椅子はなし。オール立ち食いスタイルで、独り客ばかりだ。テーブルは8席、カウンターもあるけれど、カウンターの一番奥が注文とお会計のスペースになっているため、注文のための数人の列ができているため、実質ひとりかふたり程度しか肩を並べられないだろうと思う。
「おぉ・・・食券方式でもなく、女将さんに口頭で注文するのね。」
おでとリンくんは常連さんらしきお客さんばかりの雰囲気にちょいと戸惑いを隠しきれない。リンくんの前で注文をしたサラリーマン風のおニーさんは、まるで呪文を唱えるかのように、さらりと注文を済ませた。手には千円札を握りしめている。
「韃靼の並、ネギ油と鬼おろしで。」
あいよー800円ね、とサラリとお会計も済ませると、おニーさんの目の前にお盆が用意されて、ドンドンドンっとその場で商品か置かれた。なるほど、キャッシュオンデリバリー、目の前で受取るスタイルのようだ。
おニーさんがポットから何かをお椀に注ぐ。あ、蕎麦湯!コレは真似しておこう、とリンくんも手にお椀を取って蕎麦湯を注ぐ。
蕎麦湯のお椀だけを手に、自分の番が来るのを待つ。
「ハイ、お次、どーぞぉ?」
ほう・・・。さて、リンくんどーする?!
「えーっと、、、韃靼の小盛りを冷や汁で、のりと韃靼蕎麦の実、オネガイシマス。」
噛まずに言えたじゃない!上出来、上出来。
「ハイ、700エンねぇー!」
「あっ、お願いします。」
千円札は万能だ。300エンのおつりをチャリンといただいて、ポケットに突っ込むと、目をつけていた入口付近カウンターの端の席へと移動した。
お盆を置いてっと。
「いっただっきまぁす!」
緑がかったお蕎麦はなるほど韃靼そば!そして、目を引くのは盛り盛りののり!ざるそば、と注文してもこんなにたくさんののりをのせてくれるお店はそうそうないだろうね。
そして小さなお猪口にたっぷり入れられているのは茶色い粒粒、これこそが韃靼蕎麦の実だ!まるでふりかけ?いやいやあられ?のような見た目。香ばしい香りがするよ。
とにかくまずはおそばから。のりがたっぷりのっているから逃げ場なし!おそばと一緒につけつゆなしですすってみる。
「うぉー!そばの香り強い!しかも十割なんだよね?思ってたより細くていいね。十割そばってあんまり細くできないイメージだったから、ココのはいいねぇ!ぞぞっ!」
おで、十割の韃靼そばって初めて食べたけれど、すごく香りが強くて濃厚な旨味があっておいしいの。しかもプチプチ切れたりすることなくしっかりとした歯ごたえもあって力強い。
「おで、韃靼そばぞう!うまーい!」
ぞぞっ!ぞぞぞっ!
いやー!ナイスぅぅぅぅぅっぞぞっ!!!
次は韃靼蕎麦の実をおつゆに入れて、プチプチ香ばしい歯ごたえと香りを楽しむ。
「うわぁ!まるでお茶漬けのあられみたいな?なんだか楽しいねぇ。」
それからね、この「十割蕎麦 韃靼 穂のか」さんの珍しいところは、一味はもちろんわさびも食卓上置きだってところ。
「おぉ?おで、一味は普段から使うけど、わさびは確かに必須でもないかも?むしろ、このたっぷりののりと韃靼蕎麦の実のダブルでとっても香ばしくて、唯一無二!わさびじゃなくてもうまいの!」
卓上置きのわさびは辛味も抜けてそうだなぁ…なんて思いながら風景を眺める。
すると、むしろ目の前に並ぶ「月刊ムー」が気になって気になって…!この忙しい立ち食い蕎麦屋で、誰がこのマニアックな雑誌を手に取るのだろうか…?
「おで、なんだかお胸がドキドキしちゃうよ…!都市伝説?!」
「あ、そうだそうだ。蕎麦湯のお味も確認しなくちゃ。」
最初にポットから注いでおいた蕎麦湯をひとくち。おぉ、つけつゆが結構しょう油バキッと系だったからまろやかで中和されるの。
「なんだか蕎麦湯もすこーし緑っぽい?」
「そうかも。白濁の蕎麦湯、いいねぇ。立ち食いそばやで蕎麦湯まで楽しめたらサイコーだね。」
「ふはぁ!ごちそーさまでしたぁっ!」
おでらが一心不乱にうまい蕎麦を楽しんでる間にも、お客さんは続々と店内に入ってきて列をなしていた。
店内にいたのは正味10分程度。つかの間のランチだったけれど、ある意味濃厚な経験をした気がするよ。
「うまかったーぁっ!」
「おいしかったねぇ。さ、片付けて出よう。」
下げ膳コーナーへお盆ごと置いて、ごちそーさまぁを伝えて、退店。
店を出たら外にも行列ができていた。
「やっぱり人気店なんだぁねぇ。来られてよかったね。」
本日のボブぞのぞぞっと立ち食いそば、神田司町にある「十割蕎麦 韃靼 穂のか」さんで唯一無二の香ばしさの極み体験でした!
今日もナイスぞぞっ!ありがとうございましたー!
ごちそうさまでした!
ボブぞ
※店名には「韃靼」とあるが、実際のところは蕎麦は4種類から選べるらしいです。つけつゆやトッピングの組み合わせでいろいろ楽しめそう。
「十割蕎麦 韃靼 穂のか」 (公式サイトが見つけられなかったのでリンク先は食べログ)
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13190323/
※Rin注: このコーナーは、ボブ家の大好きな芸人さんの出演している「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」という番組のオマージュです。
日テレBS 「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」
https://www.bs4.jp/tachiguisoba_bs4/
▼「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば」アーカイブはコチラ▼
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば 第11回 — 『小諸そば』でシアワセ腹満たしの『かけそば』」
https://bobingreen.com/2025/10/14/16749/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば 第10回 — 『名代 富士そば』の『”名代塩そば”冷しゆず鶏ほうれん草そば』」
https://bobingreen.com/2025/07/30/15289/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第9回 『なか卯』でヒンヤリ 二八の『すだちおろしそば』」
https://bobingreen.com/2025/07/23/15155/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第8回 新宿西口『かのや』さんの『岩のりそば』」
https://bobingreen.com/2025/05/26/13864/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第7回 池袋でぞぞっと2連チャン!『中村麺兵衛』からの『しぶそば』」
https://bobingreen.com/2025/01/20/12343/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第6回 船橋『車や』さんの生冷麦と十割そばで年越し」
https://bobingreen.com/2025/01/07/12195/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 番外編 旅先名古屋は熱田さんの『宮きしめん』」
https://bobingreen.com/2024/12/30/12057/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第5回 上野『喜乃字屋』さんで十割そばとセルフ枡ワイン」
https://bobingreen.com/2024/12/09/11698/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第4回 秋葉原ででっかい買い物前に『みのがさ』の生蕎麦」
https://bobingreen.com/2024/11/11/11321/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第3回 我孫子駅の「弥生軒」であえての唐揚以外」
https://bobingreen.com/2024/05/10/9193/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第2回 おどろき!高砂「新角」の生春菊そば」
https://bobingreen.com/2024/04/24/9079/
「ボブぞのぞぞっと立ち食いそば – 第1回 「金町うどん」のかけそば」
https://bobingreen.com/2024/03/13/8621/
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