すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第20回 手賀沼で桜の木に住むコゲラさん
バッサバサバサバサバサバサバサッ!
「ヒェぇぇぇぇっ!」
カメラを構えていたリンくんが、思わず身をかがめて小走りした。
すず、そのときはリンくんのリュックのなかにいたから詳しい状況はわからなかったけど、どうやら、ハトさんの群れが、リンくんの周りで飛び立ったらしい。
「うぉぉーびっくりした・・・!」
アハッ!
今回はすずがびっくりする前に、リンくんが鳥さんにびっくりびっくりしちゃったみたいだよ。
というわけでぇっ、タイトルコールいっくよー!
そんなハプニングから始まるぅー・・・
すずちゃんのぉぉぉぉぉっ野鳥にびっくりでSHOWぉぉぉぉぉぉっ!
去年、2023年の3月に始まった「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW」のコーナー、なんと早くも第20回を迎えました!
パチパチパチパチパチパチパチパチっ!(拍手)
あ、自己紹介が遅れました。
野鳥だいすきウサギ!レポーターのすずこと、鈴之助です。
記念すべき第20回は、これまでにも何度も登場している我が家定番野鳥スポット、チーバは手賀沼へ、お花見する鳥さんたちを探しに来たよ。
手賀沼っていうのはチーバ県の北西部にある大きな沼で、一周は約18km弱もあるの。北側は我孫子市で南側は柏市、真ん中にはドーンと手賀大橋っていう橋がかかっているよ。当然イチニチでまわりきることはできないから、これまで何度かに分けて手賀沼の周辺をぐるりと歩いてきたんだ。沼の周回は基本的には遊歩道が整備されているからとっても歩きやすいのだけど、野鳥さんのいるスポットというと何箇所にも点在していてね、今日はさぁてどのあたりに行こうかな?って毎回直前まで悩むんだよね。
実は手賀沼でのお花見は初めてだから、これまでに来て、桜の木がたくさんあったよなぁって思い出したエリア、手賀沼公園~手賀沼親水広場・水の館を歩くことにしたよ。
「ほわぁぁぁぁっ!桜のトンネルぅ!」
一昨日の大嵐を経て、花弁の真ん中を真っ赤にしてなおしぶとく枝にしがみついている花びらたちは、今日のおだやかな風のなか、はらりはらりとはかなげに舞い踊っているの。
手賀沼親水広場の芝生の上にはレジャーシートをひいてのんびりをお弁当を食べているニンゲンたちがちらりほらり。ちびっこたちはどこまでも元気で、桜そっちのけではしゃぎまわっている。それからワンちゃん連れやマダムたちのグループ、みんな笑顔で上を見上げて歩いているよ。
すずとリンくんは鳥さんを探してゆっくりと歩いていたのだけれど、意外と今日の手賀沼は鳥さんが少ない感じがしたよ。
「いつもより少ないかも?」
「ニンゲンが多いからからなぁ?」
そんなことをのんびり話しながらベンチに座っていると、間近のソメイヨシノの枝に、鳥さんの影が見えたよ。
「アッ!リンくん、だれかやってきたよー!」
「どれどれ?」
リンくんがカメラを構えたその横からのぞきこんでみると、おなじみのメジロさんだったの。ついこないだ我が家の団地でも見られた通り、やっぱり桜の花とメジロさんっていうのは春の定番セットなんだねぇ。
(前回のお話はコチラ → 「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第19回 団地の桜とメジロさん」)
「メジロさんって、色がキレイだよねー!」
「ホントだね、カラダの黄緑色もキレイだけど、目の周りの白と胸のあたりの白い毛がとってもハッキリしていてコントラストがいいよね。」
手賀沼親水公園の桜のトンネルをくぐり抜けて、ずっと手賀沼の北側を東方面へ歩いていく。行けば行くほどニンゲンたちは減ってきて、ときどきスポーツタイプの自転車に乗ったサイクリストが通り過ぎていくばかりなの。遊歩道沿いにはソメイヨシノだけではなくて、山桜や八重桜、いろんな名前もわからない桜の種類が咲いていてね、すずとリンくんは、ハァーとかほぉーとか言いながら鳥さんを探したよ。
すると。
ギィー・・・ギィー・・・
あ!聞き覚えのある、あの声だよ。
このギィギィいう特徴的な声は、身近なキツツキの一種、コゲラさん!
ドコから聞こえてるのかな?って声のするほうを探していたら、ちらっと動く影が見えた。
「あー!すず、ねぇねぇ、桜の木の幹にいるよ!」
「リンくん、ドコドコ?」
「ホラ、あそこだよ。」
リンくんが指をさした先で、コゲラさんはカツカツと一生懸命桜の幹を突いていた。決して大きくない細めの若い桜で、八重の花とほんのりと赤みを帯びたやわらかな葉をたたえている。
「コゲラさん、やるなぁー!咲いてる桜の木を突きつつ、お花見してるのかな?」
「うふふ!そうかもねぇ。でもかなり必死だけどね。」
ギィー・・・ギィー・・・
カツカツカツカツ
ジィーっとね、すずが見守っていたら、急にコゲラさんは姿を消したの。
「アレっ?ドコ行った?」
リンくんが首をかしげる。カメラを最大望遠にして構えるのに一生懸命で気が付かなかったみたい。
「えー!リンくん気が付かなかったの?あのね、すず、ずっと見てたよ!コゲラさんねぇ、自分が突いてた穴に入っていったんだよ!さっき突いてたのは、おうち作ってたんだよ!すず、びっくり!びっくり!」
「うわうわうわ!すず、ちゃんと見てたんだねー!良かった。さっきのコゲラさん、エサ探してるのかと思ったら、違ったんだね。コツコツやってたあの桜の木に住んでるのかぁ!なんて風流、なんてオシャレ、なんて素敵。」
「うふふ!ホントにねぇ。あ。すず、コゲラさんに言ってあげたいなぁ。」
「ン?なんて言ってあげたいの?」
「うふふ。あのねー、(低音ボイスで)『いーいおうちですねぇ!』ってね!」
「アハッ・・・!すず、なんでそんなの知ってるの?渡辺篤史の建もの探訪かぁ。。。」
「えへへ!だってだって、すず、結構オニーさんなんだもんねーだ!」
アハハ!アハハ!
すずとリンくんが笑い合っていたら、コゲラさんは巣穴のなかに入って出てこなくなっちゃった。
「きっと桜の木のおうち、落ち着くんだねぇ。」
「そうだねぇ。」
なんだかとってもいいものを見たなぁって気がしたよ。桜の花と鳥さんといえば、メジロさんやスズメさん、ヒヨドリさんなんかのイメージだったからね、まさかコゲラさんと一緒に見られるとは思っていなかったんだ。コゲラさんが桜の木に巣穴を作って暮らしてるだなんて、これから桜を見るときに巣穴を探しちゃいそうだよ。
そして、もし見つけたらね、コゲラさんに言ってあげるの。
「いーいおうちですねぇ!」って。
「あ、そうそう。リンくん、写真ちゃんと撮れたの?」
「ずっと連写してたから、多分撮れてると思う!」
「やったー!」
1周年をさらっと迎えて2年目に入った「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW」。
第20回の今回は、手賀沼で桜の木に住むコゲラさんに、びっくり!びっくり!でした。
野鳥レポーターはウサギのすずこと鈴之助でしたっ!それからアシスタント&見習いカメラマンは、リンくんでしたー!
また次回をお楽しみにねっ。
オトモダチのみんなー、ばいばーい!
鈴之助
※Rin注: あとから調べてみたら、桜の木は老朽化して幹や枝がもろくなっていることが多く、小型のキツツキであるコゲラさんでも穴を開けやすいらしいです。鳥さんの生態、おもしろい!↓↓↓
参照: 暦生活 「コゲラ」
https://www.543life.com/shun/post20220407.html
手賀沼自然ふれあい緑道
https://tegaryoku.com/map/
渡辺篤史の建もの探訪 テレビ朝日
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第19回 団地の桜とメジロさん」
https://bobingreen.com/2024/04/01/8782/
「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第18回 ヒヨドリさんのお花見姿」
https://bobingreen.com/2024/03/18/8654/
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