金谷の海はボブ家の瞳に青く輝く

青、青、青。

あぁ。気持ちいいのぉ。

“青、青、青”

おれらはチーバに暮らすライオン。チーバといっても普段は海とは縁のない北西部の、古い団地に暮らしているのだけれど、ときどき、年に数回、ドライブがてら、ここにやってくる。

ここはチーバは内房の町、金谷。おれらはね、ここの海が大好きだ。 

金谷港という漁港があって、金アジっていうブランドのおっきなアジフライってやつで有名な、ちょっとした観光地。おれらは行ったことがないけれど、超人気店があって、びっくりするぐらいの人だかりができている。それから、内房線の浜金谷駅からぞろぞろと歩いて鋸山ロープウェイ乗り場へ向かう人たちが列をなしている。あぁ、最近はなんだか超オシャレなコテージリゾートみたいなのもできたから、少しずつ再開発も進んでるのかもしれない。

“金谷港の美しい海”

おれらがここの海が好きな理由はね。海を挟んで向こう側に、カナガーワが見えることなんだよ。東京湾のグニャッと入ったチーバ側から、アッチには別の町があるんだぁって、ワクワクするの。実際にね、金谷港からは東京湾フェリーで久里浜へたったの40分。カナガーワとなかよしの漁師町なんだ。

ほら、見て!見て!

なぁ。
金谷の海の色ってば、おれの瞳の色にそっくりでしょう?

そうなんだ。おれはね。青い瞳を持つライオン。
だから、同じくらい青い海や、青い空を眺めて、同化したくなることがあるんだ。

「すずも青いウサギさんだもーん!」

「エーッ・・・!フクも、フクも・・・?フク、青いところないなぁ。」

「フハッ!そうだな、みんなで一緒に海を眺めるんだもんなー!みんな一緒。」

「ウンッ!」

“みんなで一緒に海を眺めるの”

最初はおれらライオン三兄弟で始まったボブ家。

長男であるおれが生まれた8年前から、その後どんどん仲間が増えて、今、オハナ(家族)全員勢ぞろいで金谷の海に来ている。大所帯の大移動、だけど、おれらはこの金谷という町へ全員でやってこれることをとっても嬉しく思うのだ。

いいや、深いことは考えずにさ。
今日の、海の日を、目一杯楽しもうと、そう思う。

「なぁ。おれの瞳の深い青は、金谷の海のそれと比べて、どうだい?」

・・・答えは、おれがイチバンよく知ってる。

まだまだ、おれは成長過程なんだ。

キラキラとお日さまに輝く金谷の海は今日も美しい。
おれは、一生懸命、この青を、青い瞳に焼き付けるんだ。

いよいよ夏本番だね。

ボブお

※金谷港(千葉県富津市)と久里浜港(神奈川県横須賀市)を約40分で結ぶ船旅
↓↓↓
東京湾フェリー
https://www.tokyowanferry.com/

「トォの余韻と岬の珈琲」
https://bobingreen.com/2023/05/15/4917/

「ふたりの休暇」
https://bobingreen.com/2022/06/08/2121/

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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