すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第6回 ボインゴの笑い声とオオヨシキリ

ゲロっゲロっゲゲゲっゲロゲロケッケッケッ!グワッグワッ
ゲロっゲロっゲゲゲっゲロゲロケッケッケッ!グワッグワッ

もしくは・・・

ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!
ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!

聞き覚えのない変わった発声。
うーん、なんとも文字起こしのしにくい鳴き声。

高音と低音で、ゲロゲロ鳴く鳥さんに会ったの。
姿を見せないけれど、葉が生い茂る桜の木の上で、ものすごく大きな声でひったすら鳴き続けているんだ。

ボインゴの笑い声みたいな鳥さんだなぁ。」

リンくんに話しかけられる。

「ぼいんご?何?ソレ?」

「あ、すずはまだ見てなかったかな。ジョジョっていうアニメに出てくるスタンド使いでね、ゲロゲロって不気味な声で笑うの。」

「ふぅーん?」

すず、ジョジョのボインゴのことは知らないけど、この鳥さんのこともまだ知らなかったの。もぉホンットにびっくりしちゃってね、びっくりびっくりなんだよー!

さぁて。
すずの野鳥レポートファンのオトモダチのみんなー!
こんにちわーに!
今日も始まるよ!すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOWぉぉぉぉっ!

またしても、チーバで屈指の野鳥スポット、手賀沼のほとりからお送りしまぁっす!

手賀沼とひとくちにいっても、周回20kmほどもある沼なので、電車でアクセスできる場所は限られてるんだ。ざっくりいうと、沼の北側は我孫子市、沼の南側は柏市。それで、北側には常磐線と成田線というJRの路線が走っているんだけれど、南側には公共路線が走ってないのね。なので、今日は我孫子駅からスタートして手賀沼にやってきたんだよ。

我孫子駅の南口を手賀沼方面へ南下して徒歩で約15分。手賀沼公園っていうキレイに整備された公園があるの。そこにはボート乗り場があったり、ベンチや舗装された遊歩道があったり、それからミニ鉄道や遊具なんかのちびっこ向けの施設もあったりして、手賀沼周辺の人たちの憩いの場って感じなんだ。まだ朝の7時だというのに、ワンちゃんをお散歩する人、ジョギングする人、ベンチでのんびりおしゃべりするオジイサンたち、それから、やっぱりココでも、竿を垂らしてジィっと待つ釣り人もチラリホラリ。
目の前に広がるのは、真っ青な空と対岸の様子が沼の水面に映り込む景色。とってもキレイで穏やかな朝なの。

“朝7時の手賀沼公園”
“とってもキレイで穏やかな朝”
“ちびっこ向けの施設もあるみたい”

そこへ、スイィーーーーとやってきた大きな白い影。

「アーッ!ハクチョウさーん!」

“ボート乗り場とハクチョウさん”

手賀沼にいるハクチョウさんは、ほんっとに人に慣れていて(あ、すずはウサギだけど)、静かに驚かさないようにさえすれば、近づいても全然逃げないんだ。今日のハクチョウさんはオトナだけでコドモはいなかったから、警戒心もそこまで強くなかったのかもしれないけどね。

スイィースイィーと水面に波紋を描きながら優雅に泳ぐハクチョウさんは、やっぱり見ていてとってもかわいいの。

“水面に波紋を描きながら優雅に泳ぐハクチョウさん”
“ハクチョウさん、おはーに!”
“近づいても逃げないんだ”

それから、近くの芝生では、美しく輝く緑の絨毯の上で、ウトウトしながら草をつつくハクチョウさんもいたりしてね。そのすぐ横をワンちゃんたちが駆け回ってるの。手賀沼のほとりでは、ハクチョウさんがニンゲンたちの生活と一体化してるんだなぁって改めて知ったよ。

“ウトウト、気持ちよさそうにしてるハクチョウさん”

「すず、ハクチョウさん、やっぱり好きだぁーなぁー!こんなにニンゲンに慣れてて、とってもびっくりびっくりなの!」

手賀沼公園でしばらくハクチョウさんと写真を撮ったりして遊んでから、地図の看板を眺めながら、ドッチ方面へ歩いていこうかなってリンくんと相談した。今日はね、東側の手賀大橋方面へ向かって遊歩道を歩いてみることにしたよ。

沼の景色を見ながら歩ける遊歩道なのかと思いきや、どうやら長年堤防工事が行われているようで、すずたちが歩く右手の沼側は高いフェンスにおおわれた道だったのはちょっと想定外だった。確かに、こないだの5月の大雨でも冠水したエリアもあったらしいから、手賀沼の自然と一緒に暮らすのは大変なことも多そうだなぁって、感じたよ。

それでも、左手は大きな木々が植えられていて、青い松ぼっくりをつけた松の木や、青々とした葉をつける桜の木なんかに鳥さんたちがやってきては遊ぶ姿を見ることができたよ。

“右手の沼側はフェンス、左手には大きな木々”

そこで登場したのが、リンくんが言うボインゴの笑い声の鳥さんだった。

ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!
ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!

「ねぇねぇリンくーん!この鳥さん、なんて子だろう?」

「エーッ!すずぅ、わたしも初めて聞いたぁ。しかも姿がドコか全然見つけられない・・・。」

いっぽんの桜の木の下で、アッチコッチから方向を変えて姿を捉えようと見上げるのだけれど、まったく見つけられない。その間もずぅっとずぅっとぐげぐげ鳴き続けている。必死さが伝わってくるような大きな叫ぶような声だ。

その場にどれくらいいたのだろう?

待てど暮らせど、近くにいるのに見つけられない。この木の、あの辺り、まではわかるのに、どうしても、どうしても見つけられない。

カメラを構えてずっと探してるリンくんに、通りがかりのニンゲンたちが話しかけていく。

一人目はお散歩するオジサマ。

「よく鳴くヤツだなぁ!なんの鳥ですか?」

「いや・・・わからないんです、、、今声録音してるんですけど。」

リンくんがものすごい小声で答える。そう、スマホのレコーダーで鳴き声を録音している途中だったから。

「ン?どこにいるんですか?」

「いや・・・わからないんです。今、探してるんです。」

(失笑)

リンくん、ズームレンズ持って野鳥追っかけてるのに、全然何も答えられず。一人目終了。

二人目はお散歩するオバサマ。

「珍しい鳴き声ねぇ!なんの鳥?」

「いや・・・わからないんです。。。」

「あらーそう。珍しいわぁ。あ、さっきメジロがいたわよ、アッチに。」

「ありがとうございます。」

二人目、以上。

「エーッ!もう、なんでー!!!」

どんな鳥さんなのかは後で調べるとしても、こんなに動かずに大声で鳴き続けているのにその姿を見つけられないなんて・・・!すず、びっくりびっくりだよ!

どんどん強まる日差しの下で、すず、リンくんと一緒に、待って待って、待ち続けたよ。首の後ろからダラッダラに汗を流すリンくん。すずのこと抱っこするその手も汗っぽくてちょっと気になったけど、そんなことを思うその瞬間にも、ずぅっとずぅっと、その鳥さんは鳴き続けた。

ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!
ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!

“この木の、あの辺りにいるはずなのに、見つけられない”
“どんどん強まる日差しの下、待って待って、待ち続けたの”

「アッ!!!!!」

その時、ぐげぐげゲロゲロはその鳴き声を止め、向こうのフェンス越しに沼側へと飛び立った。

カシャカシャカシャカシャカシャ・・・
カシャカシャカシャカシャカシャ・・・
カシャカシャカシャカシャカシャ・・・

リンくんが高速連写モードでシャッターを押していた、その瞬間のことだった。あとから確認したら、31連写もしていて、意外や意外、ちゃんとその姿が写っていたのだった。

“ぐげぐげぐげぐげっゲロッゲロッゲロッ!グゲゲゲゲゲ!”
“アッ!飛んだ!”
“一瞬の出来事だった”

「ふわぁぁぁぁ・・・!すぅずぅー、飛んでっちゃった。でも、もしかしたら、撮れてるかも。葉の陰に隠れていて目視が難しかったけど。」

「リーンくーん!面白い鳥さん見つけられて、すず、びっくりびっくり嬉しいのー!」

「ふはぁ。しかし、粘ったよー。なんとかちょこっと写ってるかな。でも、もっとちゃんと撮りたいなぁ!またリベンジしよ。」

ンンーッンンーッンンーッ
ンンーッンンーッンンーッ

リンくんがぬるくなったペットボトルのお茶をぐびっぐびっとあおって一息ついたところで、まるで小馬鹿にしたように、ウシガエルが鳴いた。

「さ、すず。もうちょっと行ってみよ。」

進めど進めど、やっぱりフェンスにおおわれて沼は見ることができなかった。手賀大橋のふもとの壁面には、我孫子市の鳥であるオオバンさんの絵が描いてあって、ちょっとうれしかったの。
そこから”水の館”のある農産物直売所までさらに進む。ココは前に来たことのある鳥博こと鳥の博物館に隣接している、市の施設なのだ。

朝9時のチャイムが鳴る。

“壁にオオバンさんの絵が描いてあってうれしかったの!”
“手賀大橋だよ!”

「ゴォォォぉるっ!かな?」

「ふわぁー。すず、いっぱいいっぱい歩いたー!楽しかったけどちょっと疲れたぁ。」

パタパタパタパタ!

朝6時半に出発して、まだ9時すぎ。約3時間の手賀沼さんぽ、すっごく充実していたの。

「帰りはバスで帰ろう。さすがに脚パンッパン。汗ダラッダラ。あっちぃ。」

リンくんのスマホアプリいわく、すでにもう1万6,000歩くらい歩いていたみたいなの。市役所前っていうバス停からエアコンの効いた涼しいバスに揺られて、あっという間に我孫子駅に着いた。

「さー。お昼ごはんどしよっか???ねぇ?」

まだ10時。

「おうち帰って、シャワー浴びてからみんなで食べよ?」

「うんっ!すず、キューリ食べるぅー!」

「はいはい。キューリ買って帰ろう。私はポテサラ食べたい。」

我孫子駅からまた電車に揺られて、帰りに近所のスーパーに寄って、おうちまで帰った。まだ昼の1時前。始発で遊びに行くと、イチニチがとっても長いね。おうちで待っててくれるオハナ(家族)のみんなのためにも、早くおうちに帰ろう。それから、野鳥の本で、今日の鳥さんのことを調べるんだ。

というわけで、すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW!
第6回の今回の野鳥さんは、ボインゴの笑い声に似たオオヨシキリという鳥さんでした!

写真は今ひとつだったから、リンくん、またリベンジするって。

またお会いしましょぉぉぉ!

野鳥レポーターのすずでした!

鈴之助

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ 第27話 「クヌム神」のオインゴと「トト神」のボインゴ
https://jojo-animation.com/sc/contents/story/27.html

手賀沼公園 千葉県我孫子市
https://www.city.abiko.chiba.jp/event/shizennonaka/kouenryokuchi/park/citypark/teganuma.html

※Rin注: オオヨシキリの鳴き声は「ギョシギョシ」と表現するみたいですねぇ。わたしにはボインゴにしか聞こえないけど。↓↓↓
サントリー愛鳥百科 日本の鳥百科 オオヨシキリ
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1396.html

「始発電車に乗るライオン」
https://bobingreen.com/2023/06/23/5409/

「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第5回 手賀沼生まれのふわふわモフモフひなちゃん」
https://bobingreen.com/2023/06/21/5355/

「すずちゃんの野鳥にびっくりでSHOW – 第3回 手賀沼デビュー戦」
https://bobingreen.com/2023/05/24/4997/

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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