ナイショは苦手だから、好きって言ってみる
ゴニョゴニョ・・・
ゴニョゴニョ・・・
「ねぇねぇ。みんなでなんの相談してるの?」
リンくんに聞かれて、おれ、こう答えた。
「ナイショナイショ。リンくんにはナイショ。」
「えぇーっ。教えてよぉ。」
「だめだよ、リンくんには絶対に言っちゃいけないんだもん。」
そういうおれのココロは、ちょっとだけ、痛い。
リンくんを驚かせて喜ばせるために、ナイショの楽しいことを考えてるんだけどね。
だけれど、そうやって隠してるこの時間は、嫌だ。
なんだか、おれ、嫌なやつだよな。ナイショって、なんだか気持ち悪い。ナイショって苦手だ。
でも。
「リンくんにはナイショ。絶対、ナイショ。」
リンくんのココロがシクシクしてるの、わかるから。
口ではそう言ってても、おれのココロはなんだかモヤモヤするんだ。
どうしたらいいかなぁ・・・と考えた末に、おれはある行動にでた。
「ねぇねぇ。あのね、リンくんのこと、みんな好きなんだよ。だからね、その話してたの。」
「うわっ!ウソくさーっ・・・。・・・ねぇ、ホントに私のこと好きだって話してたの?そんなこと、あるかな?」
「もぉちろんだよ。おれら、みーんな、リンくんのこと、大好きだよ。」
「なぁになぁに。そんなこと言っても何も出ないよぉ。」
「アハッ!何も欲しくないよ。おれらはリンくんのそばにいて抱っこしてくれればいいんだよ。」
「あぁ・・・ウソでもうれしい。ハァ・・・。ドキドキ。」
(ニヤニヤ・・・ニヤニヤ・・・)
あ。リンくん。口元笑ってる。じゃ、結果オーライ。成功。
フハッ!
「それでねそれでね・・・」
ゴニョゴニョ・・・
ゴニョゴニョ・・・
まだまだナイショ話は継続中。
さぁ、なんの相談かな?
フハッ!オハナたちだけのナイショナイショ。
ナイショだよ。でもナイショってことも、ナイショにするんだよ。
楽しいナイショ話を悲しいことにしちゃダメだからさ。
ね。
好きってココロを口に出していってみよう。
ボブお