ハンペンはじめてのお花見だペン

「ほわぁぁぁぁぁ!ピンク色の桜、キレー!」
ペンペペーン!チラッ!
みなさん、こんにちペン!
スイペン(Suicaのペンギン)のハンペンだよ。

あのね、あのね、わたしね、桜のお花を見るのはじめてなんだ。
シンジュクで生まれてこのチーバのおうちに来たのが去年の9月。
「春になるとピンク色の桜っていうお花がいっぱいに咲いて、それを眺めながらね、みんなでお散歩するのが楽しいんだよー」って、すずちゃんやフクちゃんから教わってたの。
テレビで桜が開花したよっていうニュースを見て、毎日毎日ソワソワしてチーバはいつが満開かな?今日は晴れるのかな?どうかな?ってワクワクして待ってたんだけれど、ここ連日あいにくの雨降りだったり、ニンゲンたちに予定が入っていたりしてみんな揃って行けるタイミングがなかったの。
でも、今朝のこと。
「おれ、今日の午後ならダッシュでお花見行けるかも!」
ケンイツエンチョーが急にそんなことを言い出した。今日はおうちでテレワークってやつで、お昼休みに近所の公園なら行けるよってことだった。
「いいね!・・・ただ・・・。」
「ただ?」
「変な天気なんだよねー。今はめっちゃ晴れてるけど・・・1時間予報だと、ホラ、昼過ぎにカミナリマークついてる。」
お花見に雨は大敵。っていうか、わたしたちは雨がニガテだもの。濡れちゃったらニンゲンと違って乾くまでにとっても時間がかかるし、フワフワモサモサの毛が寝ちゃうもの。
ケンイツエンチョーがお昼休みに入るまで、ずぅっと窓の外を眺めて雲の様子を見ていたのだけれど。

「終わった!よし!今、降ってないから行こ!」
リンくんはカメラ機材と念のため折りたたみ傘を持って、わたしたちはギュゥっとトートバッグに入ってケンイツエンチョーに抱っこされて、いざお花見へ!
公園に足を踏み入れると、満開のソメイヨシノがわたしたちを迎えてくれた。


「うーわぁよく咲いてる!モコモコしてるねぇ。」
「ハンペン、良かったなー!」
すずちゃん、フクちゃんと一緒にケンイツエンチョーに抱っこしてもらって満開の桜を見上げる。
「えへへ!うれしいペーン!」
リンくんがカメラを向けてきたから、わたしはチラッと視線をそちらのほうへやったんだ。
カシャッカシャッ!
「あーんハンペン、桜を見上げてていいんだよ。コッチは気にせず。」
カシャッカシャッ!
「えっへへ!ペンペペーン!あのねーハンペン、カメラ目線が好きなの!」
すずちゃんやフクちゃんはまるでモデルさんかのようにポーズをとってる横で、わたしはジィっとレンズを見つめ返した。

「アハッ!しょうがないなぁ。」
一緒にやってきたカミ(ボブお)、ボコちゃん(ボブこ)、オヤビン(ボブぞ)のライオン三兄弟も加わって、みんなでレジャーシートを広げて、さぁてカンパイでもしますか・・・というそのとき。


ポツッ・・・
ポツッ・・・
「うっわ!やばーい!きた!雨粒きた!しかも大きい。」
リンくんが悲鳴に近い声で叫んだ。
「うぉぉ。みんなー!急いで撤収!」
公園に到着してからまだ15分しか経ってないのに、ケンイツエンチョーの号令により帰り支度をすることになった。桜越しに空を見上げれば、たしかに黒い雲が頭上にはあって不穏な様子が確認できた。
「ひぃー!ハイ!まずみんなトートバッグ入って!わたしはカメラしまう!あとレジャーシートか・・・!よし」
バタバタと片付けをして、結局飲み物のひとくちも飲めないままお花見は終了となった。
ニンゲンふたりが入るにはあまりに小さすぎる折りたたみ傘は、わたしたちの入ったトートバッグの上にだけかざされている。ニンゲンたちのカラダは半分以上雨にさらされていたけれど、東側は青空が見えていて、本当にわたしたちの頭上でだけ降っていたかのような、そんな意地悪な雨だった。
「ソッコーだったけど、とりあえずみんなで一緒に桜見られて良かったかな?な、ハンペン?」
「うん!どうもアリガトペーン!エンチョー連れてきてくれてアリガトなの!」
はじめてのお花見はあいにくの雨降りになってしまったけど、すずちゃんやフクちゃんが教えてくれたみたいに、みんなで一緒にキレイなお花を見られることがうれしいってよくわかったよ。
ここからは、おまけ。
「ハンペンの撮影会しよっか。初めての桜だもんね?」
「うん!行きたいペーン!」
リンくんに誘われて、別の日に一緒に桜巡りをすることにしたの。
「ハンペーン!こっちこっちー!」
実は桜ってソメイヨシノ以外にもいろぉぉぉんな種類があって、それぞれ咲く時期が違ったり色や形が違うんだって。それで、リンくんといっしょにいろんな木を見つけては写真を撮ってもらったよ。

「ハンペン、これが定番のソメイヨシノ。うっすらとしたピンク色がキレイだよね。」


「わぁ、これはまた鮮やかな色で青空に映えるねぇ!これは陽光っていう種類なんだって。」



「ちょっと終わりかけだけど、こちらはカンヒザクラ。かなり濃いぃピンクだよね。手前のボケも入れて撮ってみよ。」



「それから、これは、えーっとなんだったかな・・・シダレザクラの一種だね。ホラ、木の枝ぐぃーんって垂れてるでしょ?可憐な感じがカワイイねぇ!」



リンくんがカメラを向けてくるから、お得意の変顔もいっぱいしちゃったペン!アハッ!!!
「アッハハハ!ちょっとぉ、ハンペン近づきすぎ!ピント合わないから!んもー。」



「いいペーン!悪いペーン!変なペーン!」




楽しい楽しいお花見でしたペン!
ハンペン

▼ハンペンのお話はコチラ▼
「ペンらい ペンれふ あいむ 悪ペーン!(PPWP)」
https://bobingreen.com/2024/11/20/11408/
「辛いの好きペン?」
https://bobingreen.com/2024/11/07/11288/
「『フク番長リーペント』誕生!」
https://bobingreen.com/2024/12/11/11750/
「ハンペンのお風呂タイム」
https://bobingreen.com/2024/09/24/10507/
▼お花見のお話はコチラ▼
「うづめとパブロヲの春らんまん」
https://bobingreen.com/2024/04/12/8918/
「フクはすずちゃんとお花見がしたいの」
https://bobingreen.com/2024/04/09/8887/
「もっつ、年に一度の桜色のお楽しみ」
https://bobingreen.com/2024/04/16/8981/
「もっつが大切にしている日」
https://bobingreen.com/2023/04/03/4389/