午前11時のフェアレディ”B”

グァーン・・・グァーン・・・グァーン・・・デュォーン・・・
デュォーン・・・ドォーン・・・グァーン・・・グァーン・・・
グァーン・・・グァーン・・・グァーン・・・デュォーン・・・
デュォーン・・・ドォーン・・・グァーン・・・グァーン・・・

鐘が、
ひとつ。ふたつ。みっつ。
よっつ。いつつ。むっつ。・・・
そして。
とぉ、と、もうひとつ。

ギンザに午前11時がやってきた。

ライオンのボブこよ。
オトモダチに会いに行く前に、ちょっとだけギンザをお散歩するの。

ココはギンザのどまんなか、四丁目交差点。

“午前11時。とぉ、と、もうひとつ。鐘の音が時を告げる”

“オトモダチに会いに行く前に、ちょっとだけギンザをお散歩”

リンくんに言わせれば、今も昔も変わらず、三越があって、はすむかいに、三愛がある。
そして、その目の前には日産があって、そして、和光がある。

三越のライオンは仰仰しくマスクを身につけ、
日産のショーウィンドウには真っ黄色なスポーツカーが睨みをきかせている。

わたしにとっては、初めてのギンザなの。

見るものがキラキラとしていて、この街はなんだか特別な感じがするのね。

キョロキョロと上を見上げて写真を撮るリンくんの不格好な姿と、そこに収まるわたしのスマイルは、まるでおのぼりさんそのもの。
まぁ、事実なのだけれど。

「これじゃあ、どうやっても、”フェアレディ”にはなれないねぇ・・・。」

リンくんがつぶやく。

どなたか、このピカピカの新型フェアレディZでわたしを連れ出してくださらないかしら？
フェアレディ”B”（ボブこ）、憧れるわぁ！

「いやいや、ボブこさん。ボブこさんは助手席じゃなくて運転したらどぉ？きっと似合うよ！」

「あら！そのほうが、もっといいわね！だって、わたし、リンくんの運転、絶対に嫌だもの。」

「・・・。ですよねぇ・・・。」

さぁ。
鐘の音の余韻が消えぬうちに、キーを手にして、ドライブへ出かけましょう！

うふふ！

フェアレディ”B” （ボブこ）

“真っ黄色い新型フェアレディZ。わたしが運転しちゃうわよ！”

“三越の銀座シャンデリアスカイから眼下を眺める。ニンゲンもクルマもせわしない”

“銀座シャンデリアスカイ。ラウンジっぽくなっていて休憩にぴったりね”

“三越の屋上、銀座テラス。開放感！”

このあと、オトモダチのかえるさんに会いに行ったの！月光荘ギャラリーでのお話はこちらからどうぞ↓↓↓
「かえるさんとえかきさん」
https://bobingreen.com/2023/01/13/3457/

かえるさんとえかきさん

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