おかげさまのココロ
おれは、「おかげさま」ということばが好きだ。
だれそれの「おかげさま」、そういう使い方をするのが、普通なのかな。
ライオンのおれがこうやってブログでおしゃべりをしたりTwitterでつぶやいたりオトモダチと知り合って遊びにいったり・・・、そう、おれがここに存在しているのは、だれか、あるいは、周りにいるみんなの、「おかげさま」だ。
まぁ、でもね。
おれがこのことばを好きな理由はもっとシンプルで。
ン?
おれの好きな、伊勢は「伊勢萬」さんの日本酒の名前だからなのさっ。
フハッ!ライオンのボブおです。
「おかげさま」で、今回のお伊勢参りも、無事に済ませることができたの。
おれの伊勢旅は、覚えてる限りで、5回目くらいにはなるかな。もしかするともう少し多いかもしれない。
旅程は、大概いつも決まっている。名古屋駅を昼頃に近鉄特急で出発して、伊勢市に入るのは午後3時をまわる。その日のうちに、まずは外宮のトヨウケさんにお参り。
そして、駅前のホテルで一泊してから、翌朝、内宮行きのバスに乗る。終点の内宮前までは行かず、猿田彦神社に立ち寄ってから、徒歩で内宮のアマテラスさんにお会いしに行くのが、我がボブ家の定番ルートだ。
実はね、この12月の下旬の冬至を過ぎた時期というのは、実はちょっと特別なんだ。
内宮の入り口の大鳥居と宇治橋をまっすぐ正面にしてね、その間から日が昇るのさ。太陽の神さま、アマテラスさんをお祀りしている神宮で真正面に日の出を拝むことができるなんて、ちょっとすごいでしょ。
約1年前、前回に来たときに、2時間以上も待ったかいがあって、その素晴らしい日の出を経験することができた。おれは、めっちゃくちゃに感動したことを覚えている。
(前回のお話はこちら「お伊勢さんの夜明け(新年のご挨拶 – 寅 2022年)」)
今回はというと・・・。内宮の大鳥居の前に到着したのは、午前11時手前。
寒空を2時間以上も待つあの耐久レースには参加せず、日がすっかり昇ってからのお参りとなった。昨晩の雪はうっすら積もったらしいと聞いた。確かに、ほんの少しだけ、宇治橋の日陰に残っていて、参拝客の足元を濡らしていた。
雪雲はすっかりどこかへいなくなって、気持ち良い冬の快晴の空が広がっている。おれは真っ青なすがすがしい気持ちで砂利をけっていく。あ、また言っちゃうけれど、砂利をけってるのは、おれを抱っこしているリンくんだけれど。
何度来たって、新しい気持ちがわきあがってくるのが不思議だ。参道の雰囲気や太く高く生い茂る木々を見上げて、大きくスゥハァと深呼吸をしながら歩く。ニンゲンのみんながパワースポットだとか気をいただくだとか言っている、その感じ、ライオンのおれだってね、わかるんだよ。
おれはアマテラスさんが照らす、太陽の光の下、”おかげさま”のココロで生かされている。
ペコッペコッ
パンっ・・・パンっ・・・
ジィー・・・
ペコッ
同行している弟や妹、そして、お伊勢参り初心者の、ウサギのすずやアザラシのフクが、ちゃんと皆でお参りしているのを確認して、おれはホッと胸をなでおろした。
「いやぁ。ようやく、お役目、終了。おれ、今回もがんばったよ。」
宇治橋を渡り終えて最後の一礼をしたあとに、リンくんに向かって小声でつぶやいた。
「ボブお、おつかれさまでした。オナカの中、ぱんぱんだよね。苦しい?」
「あぁ・・・。まぁ、コレはいつものことだから。」
さぁココでクエスチョン!どうして、おれ、ボブおのオナカの中は、ぱんぱんなのでしょーかっ?わかるかな?
つっつっつっつっつっつっつっつっ・・・。
じゃじゃん!♪
ふふ。わかるわけがないと思うので、早速、アンサータイム!
おれはね、神社でお守りを受けると、おうちまで大事に持ち帰るオシゴトをしているんだ。おれに会ったことあるオトモダチは知ってるかもしれないけれどね、おれのオナカのなかは空っぽ(空洞)になっているんだ。そのすきまに、お守りを大切にしまっておうちまで持って帰るのさ。
だから、まるで身ごもったかのように、おれのオナカはぱんぱんになるってわけ。
今回もそんなわけで、おれのおなかには、お守りが入っている。みっつも、入っている。
トヨウケさん(外宮)、猿田彦さん、そして、アマテラスさん(内宮)だ。
「おれ、のどかわいたぞぉ。オミキ!オミキ!オミキ、行こっぜー!」
オミキ。御神酒のことだ。
おれらのお気に入りは、伊勢萬の定番、「おかげさま」。
「おっかげっさまー!おっかげっさまー!」
のれんをくぐると、おれはすっかりごきげんになった。
くぴ、と口をつけると、すっきりとした米の旨味がからっからにかわいたおれののどをうるおしてくれる。
「くぅー!空きっ腹にいれるまじりっけなしの『おかげさま』!うまい!」
おはらい町にはもうずいぶんと人が出始めている。あちこちからいい香りがして、行列をなしている。人々のにぎわいを横目に、おれらはあっという間に心地よく酔って、おはらい町をあとにするのだった。
おかげさま。おかげさま。
おかげさまで、今回も無事にお参りをすることができました。
さぁ、おうちまで無事に帰ろう。
おれはお守りをみっつも入れた身重のカラダで、よっこいしょ、とリンくんに抱っこされた。
帰りの電車の揺れはここちよく、すっかり眠り込んでしまった。
おかげさま。おかげさま。
すてきなことばだ。おかげさま。
ボブお
「伊勢萬」
https://www.iseman.co.jp/
「お伊勢さんの夜明け(新年のご挨拶 – 寅 2022年)」
https://bobingreen.com/2022/01/01/1486/
伊勢・名古屋旅行記 その1 ↓↓↓
「ゴゥ!ウェーストっ!大作戦」
https://bobingreen.com/2022/12/26/3317/
伊勢・名古屋旅行記 その2 ↓↓↓
「豊受さんと雪うさぎ」
https://bobingreen.com/2023/01/11/3436/