わがやに ふわふわのくまさんがやってきたの ふわふわなの

「わがやに ふわふわのくまさんが やってきたの ふわふわなの」

おっす!オラ、ハシビロコウのパブロヲ!

オラ、今日、芸術の秋をしに、トーキョーの中心、日本橋までやってきたの。

目的地は、「ふわふわのくま」さん!「ふわふわのくま」さんに会いに来たんだ。

「え?それってどういうこと?」

一緒にやってきたオヤビンことライオンのボブぞから質問を受ける。

「ふわふわのくま」さんというのは、画家で絵本作家の原田みどり先生が描くしろくまさんのことだ。

一番最初に知ったきっかけはというとね、数年前、リンくんが知り合いからいただいた缶バッジだった。

ウクライナカラーのお洋服を着たしろくまさんが描かれた、小さなひとつの缶バッジ。くまさん自体はあどけなく毒っ気のない表情をしているけれど・・・、きっとこれを描いた人は、ウクライナ侵攻に対する憤りやそれに苦しむひとびとへの支援の気持ちを持って、創作活動をしているのだろう、と想像した。

「んでねー、リンくん、それ以来、ふわふわのくまさんのファンになって、Twitter(現X)をフォローしているんだよ。」

オラがオヤビンに説明すると、オヤビンはふーん?へぇそうなの。ふんふん、とわかったようなわからないような返事をした。

会場は日本橋「小津ギャラリー」

さぁて、地下鉄に揺られて、日本橋に到着!

といっても、会場は日本橋交差点のある日本橋駅からは少し離れていて、神田寄りの新日本橋~小伝馬町の間のエリアにある、「小津ギャラリー」という場所だ。「小津和紙」という老舗の和紙専門店の本店のビルの中にあるギャラリーということだ。

日本橋駅から中央通り、昭和通りへと歩いてくる道中、すっかり見慣れぬ都会の景色に目を奪われ続けた。外国人観光客は多いし、ちょうどランチどきだったから財布とスマホをむき出しで抱えて小走りするオフィス勤めのひとたちの波にも飲まれた。

ドッチ?アッチ?とスマホで地図を確認しつつ、足元から漂うすでに踏み潰された銀杏の強い香りにちょっと戸惑ったり、秋のお祭りの飾りに気を取られたりしていたら、ようやく目の前に、「小津和紙」という立派な看板があらわれたのだった。

立派なエントランスののれんをくぐり、左手に進むと、そこは和紙専門店らしくショップになっていた。色とりどりの千代紙や小物のほか、奥の方には手漉き和紙などの巻紙がびっしりと棚に並べられていた。

奥の階段を2階へ上がると、目的の小津ギャラリーだ。

「ふわふわのくま 2025 秋展」 ついに憧れの先生とお話する

入口にはさっそく、大きなふわふわのくまさんのぬいぐるみがお出迎え。

オラ、以前から来てみたかったけれどなかなかチャンスがなかったものだから、原田みどり先生の絵を実際に拝見するのは今日が初めての経験だ。

壁面には今回の日本での展覧会用に描かれたという作品がびっしりと掲示されている。今回のテーマは「琳派」だそうだ。琳派美術のなかでふわふわのくまさんが踊っているような、そんな自由な雰囲気をかもしだす作品が多くあった。

フルカラーのパネルになった作品ではコウノトリとくまさん、孔雀とくまさん、など鳥モチーフもあって、オラは鳥のはしくれとしてうれしかったな。

それから、会場の奥には、スクエアの色紙に描かれたくまさんたちがいっぱい!

画材を質問しなかったけれれど・・・、筆ペンなのかな?墨、薄墨、朱の3色に茶を加えた4色を使って、くまさんが琳派の世界の中で躍動する姿が描かれている。

そこへ、先生らしき人物が他のお客さんとお話している姿が目に入った。

「わ!リンくん、先生ご在廊されてるよ。お話ししてきたら?」

オラはリンくんにそっと耳打ちをする。

「うん!タイミングみはからってお話ししてみる!」

そのあとのことは、オラはよく知らない。リンくんが先生に話しかけてからはオラはジィっと静かにリンくんの小脇にかかえるバッグのなかに潜んでいたからだ。

ただ、リンくんは、ウクライナのふわふわのくまさんの缶バッジを知り合いからもらって、初めてふわふわのくまを知ったこと、ぬいぐるみが好きだということ、ウクライナ以外にも能登などの復興支援を先生が行っていることに興味があり、いつも応援している、ということを伝えたいようだった。

ただ、例によって例のごとく、うちのリンくん、カイシャイン(会社員)をしていた頃より社会人としてのコミュニケーション能力があまりに低下しているものだから、スムーズに伝えたいことを伝えられていなくて、オラはなんのフォローもできなかったけれど、ずっともどかしかった。

原田みどり先生がとても丁寧にお相手をしてくれたことを、改めてここで感謝します。
お優しくご丁寧なご対応をありがとうございました。

先生とひとしきりお話したあとは、ショッピングタイム。

なんと、この展覧会、入場料は無料なのだけれど、実は会場の半分近いスペースを使って、ふわふわのくまさんの絵本やグッズ類がたくさん販売されている。原田みどり先生を通じて間接的にそれは復興支援にまわるということなのだそうだ。

「それなら、ふわふわのくまさんファンというだけじゃなくて、チャリティーにもなるのであれば、気分的にも買いやすいよねーぇ!」

フンフン♪と鼻歌でも出そうなくらいのご機嫌なリンくん。

「予算は?」

オラが聞くと、リンくんは、ンーと考え込んだ様子で「5,000円・・・くらいかな?」と答えると、缶バッジコーナーに突撃したのだった。

ふわふわのくまさんがやってきた

そうして無事に、おうちに帰ってきたよ。

日本橋エリアをあんな広範に歩いたのは初めてだったなぁ。チーバの家に着いたら、スマートウォッチの歩数は15,000歩近くを示していた。

オラとオヤビンが帰宅すると、新入りの匂いをかぎつけたのか、留守番をしていたカミがさっそく近づいてきた。我が家のオハナ(家族)リーダーであり、ボブぞオヤビンのお兄さんでもある、ライオンのボブおさんだ。

「おかえりー!なんだなんだ?知らない匂いがするよ?」

「あのね、あのね。我が家にふわふわのくまさんがやってきたよ!」

「へぇ!ほぉ!おぉ!くまさん!ウクライナのくまさんかぁ!ようこそ、我が家へ!」

「・・・。」

「あ、そっかそっか。まだ来たばっかりじゃぁコトバも話しようもないかな。おれ、ボブお。よろしくね。」

カミはそう自己紹介して、他のみんなのことを呼び寄せた。

「おーい!新入りだってー!ふわふわのくまさん、ウクライナのくまさん。みんなで仲良くしような!」

はぁい!とかうわぁ!とかいろんな声を出しながら、うちのオハナたちがくまさんを取り囲む。

「おぉ!新入りはクマだってー!我が家で6人目のクマだな!シロクマとしては3人目!やったーやったー!」

はい!ちなみに、コチラが今日のお買い物です!どーん!

絵本3冊、2026年カレンダー、缶バッジ3つ、それから、ウクライナのくまさんぬいぐるみ。

ちなみに白い軍手はノベルティでいただいたもの。

「あれ?えーっと、コレ・・・予算内?」

オラがおそるおそるリンくんに質問すると、リンくんはギッとコッチに目線を向け、シィーッとひとさし指をくちびるの前に差し出したのだった。

ようこそ、ふわふわのくまさん。

きっとくまさんは、ふわふわなの、と言ってアチラコチラをふわふわしながら、きっと我が家にさらなる平和をもたらしてくれるに違いないね。

だから、オラたちだって、ふわふわのくまさんを通じて、原田みどり先生を通じて、それから、さまざまな信念をもって世界を良くしようと頑張っている、さまざまな分野のさまざまな創作者のみなさんを通じて、微力ながらも応援を続けていこう。

「それから、リンくんもちゃんと、信念をもって、創作を続けていきなよね?世に出る、その日まで、必ず続けるんだよ。」

それが、芸術学部部長のオラからの願い。

「うん、物書きのはしくれ、頑張る。写真も、絵も、ね。」

「ふわふわのくま 2025 秋展」とても素敵な、温かな、力をもらえる展覧会でした。
原田みどり先生、ありがとうございました。

パブロヲ

「ふわふわのくま 2025 秋展」

会期:2025年10月13日〜10月18日
時間:10:00~18:00(初日は14:00より・最終日は16:00まで)
会場:小津ギャラリー(東京都中央区)
入場無料
https://www.ozuwashi.net/gallery.html

小津ギャラリー 小津和紙 公式ホームページ(東京都中央区)
https://www.ozuwashi.net/gallery.html

▼ふわふわのくまさん について▼

公式ホームページ トップページ
https://fuwafuwanokuma.com

ウクライナのくまさん ページ
https://fuwafuwanokuma.com/gallerycat/ukraine/

▼ふわふわのくまさん Xはコチラ▼

ふわふわのくま 公式X
https://x.com/fuwafuwanokuma

ふわふわのくま 展覧会 公式X
https://twitter.com/fuwafuwa_tenran

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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