バラ園ぬい会の思い出
「あのね、おでね、毎日楽しいよ。」
「ン?ボブぞ、急にどした?」
おでは、みどりキャンプ場(我が家の団地のことだ)のソファの上で、1枚のカードを手にしている。隣にはコビンズ(子分)であるウサギのすずとアザラシのフクがジィーっと寄り添っている。
お外はあいにくの雨模様。8月の終わり、西から強力で超ノロノロの台風10号が迫っていて、新幹線やらの交通機関は計画運休し、週末のイベントも軒並みキャンセルとなっているらしい。
「うん。おで、毎日楽しいよ。ニーちゃんがいて、ネーちゃんがいて、すずフクがいて、いっぱいオハナ(家族)のみんながいて。それからもちろん、ケンイツエンチョーがいて。あ、リンくんも、一応ね。」
「アハハ。うん、わたしも、一応、ね?アリガト。」
「うん。だから、おで、毎日が楽しいの。おうちにいても、どっかお外にお出かけしてても、オハナ(家族)みんなと一緒だから、楽しいよ。」
「うん。楽しいね。楽しいなら、良かったね?」
「でも・・・。」
おでは、目線を手元に落とす。2枚の写真が貼り付けられた、小さなカードだ。普段はリンくんのデスクの目の前に大事に飾ってあってね、こうやって時折手にとって眺めては、あの楽しかったひとときを思い出すんだ。
「お?でも?」
「でも・・・。」
「でも、どした?」
「おで・・・、そろそろオトモダチに会いたいなーっ!楽しかった日のこと、思い出しちゃった!」
オトモダチのみんなー!
こんにちわーに。おで、ライオンのボブぞです。
んなー!んなー!おでさー、最後にオトモダチと遊びに行ってから、もうふた月以上も経ったの。
リンくんがやってるニンゲンのTwitter・・・じゃないX(エックス、まだ慣れてない)ってやつやインスタってやつを通じてオトモダチとはおしゃべりしたりしてるけれどさ、リアルには会えていないの。
「それもこれも、リンくんのせいだからなっ!」
「アッ・・・はい。まぎれもなくわたしのせいだよね。ゴメンねぇ、ボブぞ。」
そうさー。リンくんってば、6月に入院しちゃうしさ、退院した後も何かと病院のお世話になったり、つい先週も熱出したりするしさぁ。
リンくんの体調のいいときに、オハナ(家族)で遊びに行ったりすることはできても、オトモダチと事前に日程をお約束して出かけるっていうのは、ちょっとまだできてないままなんだよね。
(リンくんの入院から退院までの経緯のお話はコチラ → 「帰ったらしたいこと – リンくん退院できるってよ 番外編」)
そう。おでが思い出したあの日のこと。忘れもしない6月12日のこと。
その日は、おでらが暮らすチーバにある京成バラ園で、ぬいイベントが開かれていたんだ。その名も「推しぬいといっしょ」。園内をぬい(ぬいぐるみ)といっしょにお散歩したり写真を撮ったりできるよっていう内容だった。ぬい連れの入園者にはドライフラワーのバラのプレゼントがあったり、普段の園内にはない、ぬい撮り用のスポットなんかも特別に設けられたりして、平日だというのにもかかわらず、園内にはぬいとぬい連れのニンゲンたちがあふれかえっていた。
「ぬおぉぉぉー!」
おでらにとっては、京成バラ園はご近所の遊び場のひとつだ。リンくんは年パス(年間パスポート)を買ってるくらいで、お花の季節ごとに訪れる身近な場所なんだよね。
だけれど、あの日はとっても特別だった。身近な知っているはずの場所なのに、ぜーんぜん新鮮だった。
だってね、オトモダチたちが大集合したから!
Xを通じて、これまでリアルに会ったことがなかったぬい友のみんなにお会いすることができたんだよ。声をかけてくれたのは、リンくんがTwitterを始めた初期からオトモダチになってくれている、にゃー吉さんのあるじさんだ。
大きい子から小さい子まで、総勢15名のぬい(と6人のニンゲン)が集まって、満開のバラが咲く園内を、わちゃわちゃにぎやかに楽しくお散歩したよ。
「ねぇリンくん、あの日撮ったお写真、もっといっぱいあるでしょ?見せて。」
でらはリンくんのパソコンに入ってる6月12日のフォルダを開いてもらった。
ヘイ!メンバー紹介だぜッ!
(順不同)
- 【にゃー吉さんのあるじさん @nya_kichi_1215】 :
ペンちゃん、クーちゃん、アルくん、ベビちゃん - 【しょうさん】:
くまちちゃん @kumachi1046s 、レオくん - 【ゆみちゃん】:
ツヨヨちゃん @nuinui0701 - 【mieさん】:
ちゃあらちゃん @mack3_chara12 、ちゃーちゃん - 【ゆずきさん @yuzukibi50】 :
じろうくん、ジュンちゃん - 【オカダさん】:
セナくん - 【我が家(リンくん)@Rin04995780】 :
すず、フク、おで(ボブぞ)
途中、偶然にも、白くまのふま先生(春うらら鍼灸院さん)@fuma_is_working にも遭遇したんだったね!
「あの日はさ、めっちゃくちゃ暑かったよね・・・。考えてみれば、まだ梅雨に入ってなかったんだよねぇ。」
「そうそう、ホント、真夏みたいに空も真っ青で気温も高くてね。湿度はまだそこまでなかったかもしれないけれど、カラダがまだ暑さに慣れてなかったから汗だくになっちゃったよね。」
朝10時頃に集合してから2時間近く外でお散歩したり写真を撮ったりして遊びまくって、それから、ランチはね、近くのサイゼリヤへ行ったんだよ。
「ニンゲン6人とぬい15名様、ご案内しまーす。」ってねー。アハッ!
みんな思い思いに注文して、カンパーイ!したんだ。
「お酒好きなしょうさんはビール、mieさんはチューハイ、リンくんは赤ワインでカンパイしてたよねぇ!」
「エヘヘ。だってボブぞもノドかわいてたでしょ?飲みたかったでしょ。」
「でへっ!そりゃぁ・・・ねぇ!グビッ・・・!」
それから、お食事の合間には、ゆずきさんが持参した小さい写真プリンターを取り出して、午前中にみんなで撮ったお写真をさっそくプリントしてくれてね。ぬい会に参加してるみんなに、お写真付きのカードをプレゼントしてくれたんだよ!そのカードが、いまおでが手元に大事に持ってるコレってわけさぁ。
「みんなに会えてうれしいな♫京成バラ園 2024.6.12」
カードを開くと、上部には、全員での集合写真。それから、下部には、ゆずきさんちの白クマ、じろうくんとのどアップツーショット。
「ひゃーぁ!おでもうれしい!ゆずきさん、すごーい!アリガトなのー!」
あ。そうそう。帰りがけに、我が家からはみんなにお手紙とクッキーをお渡ししたんだよ。くまごろうクッキーっていってね、おでのオモトダチのくまごろうくんが店番をしているお店のイチオシのクッキーなんだ。みんなひとりひとりにお手紙書いて手渡しすることができて、おでちょっとキンチョーしたけどうれしかったな!
(くまごろうクッキーのお話はコチラ → 「くまごろう氏と虹のかけはし」)
「すずフクも楽しそうにしてたよねぇ。楽しかった?」
「うんっ!あのね、すずねー、すずの家族?仲間?がね、にゃー吉のあるじさんのおシゴト先でたまに目撃されてるらしいの!そのたびに、すずちゃんだー!って思ってくれるんだって。すず、そういうお話聞いて、とってもうれしかったのー!」
「フクもフクも!フクねぇ、またフクウサギさんでおでかけしたいなぁ!」
おでらはこうやってリンくんと写真を眺めながら、楽しかった記憶を思い返しているよ。
たった半日の出来事。だけれど、あの日初めてリアルで会ったオトモダチたちとの交流は、おでのココロをあたためてくれたんだ。こうやっていろんなオトモダチと会っておしゃべりしたり、新しい世界を教えてもらったりすることで、おで、カラダじゅうにチカラがみなぎってくる気がしたんだよね。
「ね?リンくん。リンくんもそう思うでしょ?」
「うん。ホントだね。退院して約2ヶ月。ようやく普通の日常を過ごせるようになってきたし、そろそろまたオトモダチと遊ぶ計画も立てたいね。オトモダチのみんなと会ってお話して時間をともにすることで、なんだか、生きるパワーわくよね。」
「んだなー!」
おでは声を大にして言いたいっ!
「おで、またオトモダチに会いたいです!ぜひ、ボブ家と遊んでくださーい!」
でへへっ!
ボブぞ
※Rin注: 2ヶ月半も経ってしまいまいしたが、ようやくこの日の思い出を書くことができました。遅くなってしまったけれど、ホントにとっても楽しいイチニチでした。一緒に遊びに行ってくれたオトモダチのみなさん、ありがとう!誘ってくれたにゃー吉さんのあるじさん、ありがとう!
「推しぬいといっしょ」のイベントは2024年6月12日(水)一日だけの限定イベントでした。また来年も開催されたらいいな!
京成バラ園 公式ホームページ
https://www.keiseirose.co.jp/garden/
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