新しい相棒、ソニおがやってきた
ニュニューン・・・!
「おぉぉぉぉ!なんとぉっ!めっちゃレンズのびーる!」
「うわぁいうわぁい!軽い軽い!」
「ひゃっほうひゃっほう!うれしくて踊り狂っちゃうよ!」
かめ・・・かめ・・・かめはめはー!じゃないよ、
かめ・・・かめ・・・かめかめらー!おでの新しいかめかめらー!
ガジェットだいすきライオン、ボブぞでっす!
今朝のこと。黒猫に連れられて、新しいカメラが我が家にやってきた。
小さい箱に大事そうに包まれて、やってきた。箱にはこうある。
「SONY Cybershot DSC-WX500」
我が家の新しい相棒は、ソニーになった。ソニお(仮称)とでもしておこうか。
リンくん曰く、最近ちょっと使いはじめていたソニーの別のミラーレス一眼があるのだけれど、その子はちょっと大きく重く、さらに焦点距離が長いこともあって、片手でおでらを撮るのにはちょっと向いていないらしい。(最近よく聞く、”ぬい撮り”ってやつなんだよな?まっおでらは”ぬい”じゃねぇけどなっ!)
さらに、ここのところ陽気が春めいてきたものだから、野鳥たちがお外をピィピィピヨピヨヒヨヒヨ鳴いているのを見て、ズームで野鳥観察をしたいのだと騒ぐ。やはりミラーレス一眼についているレンズでは、全然撮れないのだと嘆いていた。
「あーん、オリンパスくん、復活してくれないかなぁ・・・。」
そうつぶやいては以前の愛機、オリンパスのコンパクトカメラSH-2の電源を入れ試し撮りするのだけれど、やっぱりダメか・・・と肩を落とす、ということを何度も繰り返している。
彼はもう白内障が進んでしまって、隠居生活を送っているのだった。
一応ここで補足しておくとね。
リンくんの以前の愛機、オリンパスSTYLUS SH-2、終売後久しく、ついにメーカー修理期間ももうとうに終了してしまった。その後もなんとかなだめすかして連れ出し続け、馬車馬のように働いてきたが、この頃は息も絶え絶えの寝たきりになってしまった。未使用の新品のバッテリーもあるのだけれど、おそらくこれを使うことはもうなさそうだ。おだやかに余生を過ごしている。
(それでもなぜか月夜にだけムクッと起き出して空を眺め、美しく彩るのだから、やはり最後の最後まで、愛すべきやつだ。以前のお話を参照してね。「壊れかけのCamera」)
そんなオリンパス氏の後継者を探す活動は、水面下で続いていた。3年前、いや、4年前。それくらいからの長い話だ。オリンパスブランドはコンパクトカメラ事業からは一部を除き撤退してしまったので、直系の後継者はいない。なので、キヤノン家からの立候補があったり、ソニー家からの立候補があったり、はたまたパナソニック家のライカレンズはどうだろうか?いやいや富士家はデジカメの開発の祖ですし・・・、なぁんてことをぐるぐると続けていた。
それなのに、急に、アッサリ、ソニー家よりこのCSD-WZ500、ソニお(仮称)を迎え入れることになった。たった、30分のできごとだった。長き後継者争いの4年間のことを思えば、ほんとうに、決まるときには決まるものだと半ば呆れもする。
ある朝。コーヒーを飲みながらスマホを眺めていたケンイツエンチョーが急にカメラの話をしだした。
「コンパクトカメラでさ、ズーム性能で調べると、出てきたよ。ネットで新品展示機で4万円切ってる。30倍ズームだってさ、これなら野鳥、撮れるんじゃない?」
「オォ!それ、安くない?これまで検討してた他の機種って7-8万円くだらなかったもんね。その値段だとまったく踏ん切りがつかないんだよね・・・。」
おでがソファでぼんやりとまどろんでいると、リンくんのコーフンした声が聞こえてきた。ケンイツエンチョーが見つけてくれた機種を、早速購入検討してるらしかった。
「フムフム。ズームは申し分ない。軽さは?おぉ、コレ、オリンパスより軽いね。んで?ボタンの操作性は・・・。うんうん、いま持ってるミラーレス一眼と並びが近いね。そっか、同じソニーだからね。搾り優先シャッタースピード優先もあって露出補正も簡単にできそう。お、コレ、良くないか?」
ネットで調べながらずぅっとブツブツいうリンくん。しばらくして、おっきな声が出た。
「・・・いっすね!コレ!」
というわけで、ポチっとな。うわぁ、30分で決めた。これまでの数年間の悩みはどこへ?
「リンくん、これまで散々悩んでたくせに、よく決めたね?」
「えへへへへ。かめ・・・かめ・・・かめかめらっ!かめ・・・かめ・・・かめかめらっ!」
「これでボブ家のみんなをちゃんと記録するように。いいですな。」
「ハイッ・・・!大事にします!」
・・・ホントにリンくんは、現金なやつだ。ケンイツエンチョー、アリガトな。
そんなわけで届いた新たな相棒、ソニお。
リンくんと早速試写さんぽに出たよ。
まずは手になじませなきゃならん。ササッとほしい設定が使えるかどうか。
基本は搾り優先にしておいて、露出補正をかける、というのがリンくんの普段の使い方だ。
「ほうほう。いいねぇ。悪くないですよ。ハイッ、ボブぞー。目線くださーい!」
パシャ。パシャ。パシャパシャ。
ちょうど満開を迎えそうな梅の木を見つけたので、その下でおれらは撮影会をした。
それから、春を喜ぶムクドリたちを追いかけ回した。
「おぉー。鳥も撮れる撮れる。うわーん、嬉しい。」
「なぁなぁリンくん!おでにも貸して!おでも撮りたい!」
なんと!おでの小さな手にもシンデレラフィットなのよ!おほほほ!
うわぁいうわぁい。
おでのこともいっぱい撮ってほしいけどさ、おで自身もカメラマンしたいなー!
誰かおでのモデルになってくれないかな?オトモダチのみんな、ステキに撮ってあげるよ。うふふ!
楽しい楽しいカメラ生活。後継者がやって来て、我がボブ家もさらに楽しくなるね!
ソニおよ、我がボブ家のために、これからいぃぃぃっぱい働いてくれたまえ!
かめ・・・かめ・・・かめかめらー!おでの新しいかめかめらー!
ボブぞ