春が来た!もっつと過ごす雨上がりのお花見ランチ

「カンパーイ!」

4月4日ドヨービ、正午前。

2週間以上も前にリンくんに予約してもらってね、おれ、とっても楽しみにしていたの。
さぁ、一年に一度のスペシャルランチタイムのはじまりだ!

“カンパーイ!”

うっす。オトモダチのみなさん、こんにちわーに。
おれ、ツキノワグマのもっつです。

「あ、レインコート姿で失礼!」

“ツキノワグマのもっつです”

今日は「おれの行きつけの店」へようこそ!

まぁ・・・行きつけというほど来られてないから、おれが勝手に言っているだけなんだけど。正しくは、おれのお気に入りの店、だな。
今日はね、おれがお出かけできる、年に一度のお楽しみの日なんだ。

チーバ県八千代市内に流れている一級河川「新川」。ココは桜の名所として(少なくとも市民からは)親しまれている。
その新川の遊歩道からすぐのところにあるのがこのイタリアンレストランなんだよ。

“新川沿いの遊歩道。ソメイヨシノが満開!”

「ホラ、もっつはレインコート着て。」

今朝リンくんに起こされて、いちばんに着込んだのは、数年前に買ってもらった黄色いレインコートだった。

「雨かぁー・・・残念!」

「まぁ、毎年行ってるんだから、そういう年もあるでしょ。」

“春の嵐に耐えて、ぬれそぼる桜”

レストランの予約は11時30分。

あいにくの雨模様なので、リンくんとケンイツエンチョーのふたりはビニール傘を手にしている。
おれはというと、でかいトートバッグに収まり、さらに45リットルの透明のビニール袋を厳重にかけられて、ケンイツエンチョーに抱きかかえられている。

予約時間よりも1時間ほど前、最寄り駅に到着すると、バタバタと大粒の雨が降っていた。

「そうはいってもね、お花見ながらちょいとゼロ次回しようか。」

近くのスーパーで缶チューハイを買ってから、新川まで移動する。

幸運なことに、お買い物をしている間に、なんと、雨がやんだ!

川沿いの遊歩道に到着すると、例年ならレジャーシートを敷いてピクニックをしているグループがたくさんいるところなんだけれど、あいにくのお天気だからか静かなものだ。

昨晩のうちに場所取りをしたんだろうか。重しがおかれた無人のレジャーシートは無様に水たまりとなっていた。

「うわ、もっつ、もってるねぇ!」

「うむ。おれ、もってるな!」

おかげさまで、写真を撮るにしても人混みなく、美しい桜並木を満喫することができたのだった。

“おれらが到着したとたんに雨がやんだ!”
“毎年見に来ているのに、やっぱりその見事さには驚く”

リンくんはおれを高々と持ち上げて、あれやこれやと画角を変えつつシャッターを押しまくっている。

周りから見るとさぞかし目立っていただろうな。

「リンくんともっつ、信号機なんだけど!アハッ!」

ケンイツエンチョーに撮られる始末だ。

“リンくんともっつ、信号機!”
“花びらから水滴がひとつ ぽたり”

「さぁて。今年も無事新川の桜を見たし、そろそろ行くかぁ!」

“さぁて。桜も見たし、そろそろ行くかぁ!”

ケンイツエンチョーのトートバッグに戻ったおれは、ゴソゴソとレインコートの袖から腕を抜く。だって、レストランに入るのに濡れたままじゃぁ失礼だろ?

「わーいわーい!おれ、この日を待ち望んでいたんだ。うまいもん、食おう!」

おれの大好きな店、ビストロ・ピエロ。数えてみたら、初めて来てから丸6年経っているらしい。特別高級店ということではなく、気軽な価格でおいしく丁寧な仕事のイタリアンを食べられる、地元民に愛されるお店だ。

「本当なら人に教えたくない・・・!でも万が一にでも潰れちゃったり遠くに移転されたらもっと困る!」

というわけ。

“Bistro Pierrot(ビストロ・ピエロ)”

おれが気に入っている理由は、味がおいしいというだけではないんだ。

この素敵な個室があるってところ!

ホラ、最近の世の中、なにかとクマがニンゲンの前に現れるとびっくりさせちゃうでしょ?このお店は、4人用テーブルの個室があって、予約をしておけばその個室に通してくれるのだ。

イタリアの”トゥルッリ”という造りの住宅を模していて、日本で例えるなら”かまくら”。
白い壁に囲まれた小さな別世界がこの中には広がっている。建物の中にさらにプチ建物を作っちゃった感じだね。唯一無二の独特のデザインだと思う。

“個室の入口にはWelcomeのプレートが”
イタリアのトゥルッリを模した個室の屋根部分”
“まるでかまくらみたいな天井”

「ハイ、もっつはいつもの席ね。」

おれはリンくんの隣の椅子に座らせてもらったあと、持参した大きなストールをかけてもらう。店員さんがおれにびっくりしちゃうといけないからってね、一応配慮。

「なぁなぁ料理来たらさ、出してくれよ?」

“4人用のテーブル、ニンゲンふたりと・・・?”
“ツキノワグマのおれ、もっつ!”

メニューを開き、ニンゲンふたりが協議を始めた。

「いつものポルチーニは外せないとしてー・・・問題はもうひとつを何にするか。」

そう。おれらはこの店の「ポルチーニ茸のクリーム」パスタが大のお気に入りなのだ!

「パスタとピッツァ、ドッチにする?」

「うーん。今日はパスタの気分かな。」

「んじゃ、ポルチーニがクリームだから、クリーム被りはやめておくとしてー・・・トマト系?」

「そうだねぇ・・・。トマト系もいくつかあるよ。」

「どしよ?」

「どしよ?」

・・・

しばらく相談した後に、今回初めて挑戦するメニューが決まった。

「ナポリタン!!!」

本格的なイタリアンのお店であえてのナポリタン。他にもスタンダードなイタリアンぽいトマト系はいろいろあるのに、あえてのナポリタン。
何を食べてもおいしいと信頼しているお店だからこそ、どんなお味のナポリタンが出てくるのかとっても興味がわいたのだ。

“ランチメニューはセットがお得”

「ご注文お決まりでしょうか?」

店員さんが来てくれた。

「えーっとパスタセットをふたつ。ひとつは『ポルチーニ茸のクリーム』を大盛りで。もうひとつは『ナポリタン』を、コレも大盛りで。」

ケンイツエンチョーが店員さんに注文する。

「あ、それから。予約のときにもお願いしていたんですが、『鮮魚のカルパッチョ』を単品で、お願いします。」

リンくんが横から追加オーダー。
そうそう、コレがほんっとーにおいしいのだ。

そのあとでワインの注文を済ませると、店員さんは忙しそうに厨房へ伝えに戻っていった。

ランチのパスタセットの構成は、4つから成っている。

  • サラダ・前菜盛り合わせ
  • きのこのつぼ焼きスープ
  • お好きなパスタ(ピッツァ)
  • ドリンクバー

オプションでパン(クロスティーニ)やデザートを追加することもできるけれど、我が家はそれはパス。その代わりに、大好きな「鮮魚のカルパッチョ」をオーダーしたってわけ。

「前菜、お待たせいたしましたー。」

スパークリングワインで乾杯して間もなく細長いお皿がやってきた。

新鮮なレタスのサラダに、野菜のキッシュ、玉ねぎのムース、それからキャベツのピクルス。
ひとくちサイズの盛り合わせがかわいらしくて、美しい。

“ランチセットの「サラダ・前菜盛り合わせ」”

「うわ!この玉ねぎのムース、オイシー!」

「キッシュもなんだか春の味だね。うわーこのキッシュ、ホールごと食べたいわ・・・!」

スパークリングワインにぴったりのおつまみ前菜たち。序盤からワクワクさせてくれる一皿なの。

そしてお次にやってきたのは、待ってました!「鮮魚のカルパッチョ」

「そうそう、コレコレ。薄造りの白身のおさかなに、フレッシュ感たっぷりのソース。」

リンくんは初めてこのカルパッチョを食べたとき、カルパッチョ界ナンバーワンの好みだと言っていた。それ以来、このビストロ・ピエロに来たら必ずお願いすることにしている。

「カルパッチョって、普通は玉ねぎスライスが多いのに、ココは青ネギなんだよねぇ・・・ハーブと相まって、本当においしい」んだそうだ。

あ。スパークリングワインは飲みきって、そろそろ白ワインに移行しますよ!

“「鮮魚のカルパッチョ」(アラカルトから追加注文)”

続いては・・・。

「お待たせいたしました。つぼ焼きスープでございます。大変お熱いのでお気をつけてお召し上がりください。」

“「きのこのつぼ焼きスープ」(ランチセット)と白ワイン”

「来たー!来た来た!コレ!おれの大好きなつぼ焼きスープ!」

ここでようやくおれは顔を出すことを許され、撮影タイムとなった。
ま、どっちみち熱すぎてすぐには食べられないのでちょいと冷ましつつ・・・、リンくんがおれにカメラを向けた。

「ハイ、もっつ。大好物だねぇ、良かったね!」

「おう、去年よりもさらにカッコよく撮ってくれよ?」

「わかってるって。去年よりレンズもグレードアップしてますからね。ハイ、いいお顔ください。」

カシャッ・・・!

“大好物を前に、ドヤッ!”
“パイを崩すと・・・ミルキーなきのこスープがお目見え”

この「きのこのつぼ焼きスープ」、毎年レポートしてるけどなぁ・・・、今年、まじでうまかった!
去年までの印象だと、バター強めのお味だったの。それはそれで当然香りもよくておいしいんだけれど、食べ進めるうちに脂っこく感じてくるのも否めなかった。

しかーし。

今年の「きのこのつぼ焼きスープ」は、ひと味違った。
ひとことで言えば、ミルキー。バターのこってりよりもまろやかなミルクっぽさを感じたんだ。
それがとっても優しく味わいも軽やかな感じがして、おれはとても好みだった。

ま、実際にレシピが去年と変わったかどうかなんて知らないんだけどね・・・。
(シェフ、万が一読んでくださっていたら。うちのリンくんが適当なことを言っていたらスミマセン、でもね、今回いただいたスープ、過去イチ好みの味で、さらに好きになってしまいました。ありがとうございます!)

ハァイ!そして、本丸はパスタ2種類!

我が家の定番「ポルチーニ茸のクリーム」とお初の「ナポリタン」、同時にやってきました。どちらも細めの乾麺ロングパスタ(多分1.4mmくらいだと思う)。

ポルチーニのソースって、他のレストランでは太めのパスタやリングイネ、はたまた手打ち生パスタなんかと合わせてくることが多いんだけれど・・・、我が家はしっかりアルデンテの細麺好きなのね。だからコレがまた好みにぴったりなんだ。

クリームはこってりしているものの、ポルチーニの香りが立っていてすごく濃厚な旨みを感じるよ。具材としてしめじなんかも入っていて、食べごたえもある。あー止まらない!

“必ず注文する「ポルチーニ茸のクリーム」(写真は大盛り)”

それからお初の「ナポリタン」も、クルクル巻き付けてひとくちパクッ!

うわぁ、具材は王道の玉ねぎ、ピーマン、ソーセージ。(ちなみにリンくんは豚さんNGなのでソーセージは避けて全部ケンイツエンチョーへ横流し。)ケチャップというよりはトマトの甘みの強いソースという感じでベタッとすることがない。

「喫茶店のあの焼き付けた焦げたナポリタンとはまったく別物だなぁ!」とはケンイツエンチョーの食レポ。

「え?わたしはコレかなり好き!次来たらまた頼んじゃうかも。」とはリンくん。

“今回初めて注文した「ナポリタン」(写真は大盛り)”

「おれにもくれよぉー!」

ニンゲンふたりがパスタに夢中になってワインをクピクピと飲んでいるので、おれも負けじと手を伸ばした。

そうこうしている間にも店内はにぎやかになってゆく。お花見のピークの週末とはいえ、飛び込み客らしいグループも入ってきて、たいそう繁盛している様子でうれしくなった。

「だって、おれのお気に入りの店だもの。」

「ちゃんと正真正銘”行きつけ”になれるように、もうちょっと頻繁に来たいもんだなぁ。」

「そうだねぇ、ホント、隙なしでおいしいもんね。」

「そう。そしてリーズナブル。」

うむ。うむ。と食後のコーヒー(ランチセットに込み)を飲みながら、おれらは近いうちの再訪を約束したのだった。

“ビストロ・ピエロ、おれのお気に入りのお店!”

せーのっ・・・

「ごちそうさまでした!」

はぁー!お腹いっぱい!

お花見とイタリアンランチ、どっちがメインなのか、もはや決めようもないけれど、やっぱりおれにとっては特別な日だったの。とってもとっても・・・とぉってもうれしかった。

こうやってココに来ると、あぁ春が来たなぁ・・・冬眠から目が覚めたなぁって思うんだよね。

春は新川の桜並木と、ビストロ・ピエロのごちそうランチで迎えるってもんよ。

ね!

もっつ

Bistro Perrot ビストロ・ピエロ (千葉県八千代市)
https://www.instagram.com/bistropierrot/

「おれの行きつけの店へ、ようこそ!」
https://bobingreen.com/2025/04/25/13463/

「もっつ、年に一度の桜色のお楽しみ」
https://bobingreen.com/2024/04/16/8981/

「もっつが大切にしている日」
https://bobingreen.com/2023/04/03/4389/

「夢見心地のはらはらはら」
https://bobingreen.com/2021/04/03/973/

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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