冷雨に濡れそぼる秋のバラ

「11月21日はいいぬいの日、推しぬいといっしょの日。」

謳い文句に誘われてやってきたよ、京成バラ園

オトモダチのみなさん、こんにちわーに!
ライオンのボブこよ。

先週のモクヨービ、11月21日のこと。

この日は、わたしたちが暮らすチーバ県(千葉県)の八千代市にある京成バラ園で、ちょっとしたイベントがあったの。それは、「推しぬいといっしょの日」。

ぬいぐるみ連れで来場したお客さんには先着でプレゼントがあるっていうのと、ぬい撮りスポットがいくつか用意されていて、ぬい撮りを楽しめる日なんだって。
ま、わたしは「推しぬいといっしょ」イベントと関係なく、普段から京成バラ園へはお散歩に来ているし、堂々と撮影もしてるけれどね。

昼前まで細かい雨がパラパラと降り続いていたのだけれど、お昼ごはんを食べているうちに路面が乾いてきた。

「さー、そろそろ出発しようか?」

リンくんに声をかけられて、わたしは準備万端。

「もちろんよ!」

「寒そうだから、ボブこさん、ちょっと季節早いかもだけどダウン着ていったら?」

「そうね。そうするわ。」

今年は秋が深まるのがあまりに遅かったものだから、つい先日ようやく秋仕様のワンピースに着替えたばかりだったのだけれど、今日は念のため、さらに上にもう一枚、お気に入りの紺色のダウンベストを着込んだ。

“ダウンベストを着込んで準備万端”

エントランスに到着したのは、午後2時ちょっと前のこと。

美しいグラデーションに染まったカエデの葉がわたしを迎えてくれた。

“京成バラ園エントランス”
“美しいグラデーションに染まったカエデの葉”

「お願いしまーす。それから、プレゼントってもう終わっちゃいました?」

リンくんが年パスを見せながらチケット売り場の人に質問する。「推しぬいといっしょの日」の来場プレゼントのことだ。

「まだありますよ。どうぞ。」

受付の方は優しくそう答えて、大ぶりなドライフラワーのローズとリボンでデザインされたヘッドアクセサリーを手渡してくれた。

「わぁカワイイ!ありがとうございます。」

“大ぶりなドライフラワーのローズとリボンがマッチしたオシャレなヘッドアクセサリー”

わたしはお礼を言って、さっそく右耳の横に刺してみた。

「ボブこさん、似合うー!たてがみが派手な分、逆にこのブラウンのシックな感じがオトナっぽくっていいね。いいね!」

「アラ、そーぉ?ウフフ。」

“似合うかしら?”

では、いざ、入園!

・・・というタイミングで。

ぽつっ・・・ぽつっ・・・

雨が、また降り出したのだった。

「あれまぁ!予報では午後は雨あがるって言ってたから、まさかもう一回降り出すとは思わなかったよぅ。」

あわてるリンくん。しかも、傘を持っていないという。リンくん自身はGORE-TEXの防雨仕様のジャケットを着ているけれどさ、わたしは撮影用にオシャレしてるものだから、さぁ大変。

「ボブこさーん、ゴメン、中入ってて。」

そう言われて、わたしはナイロンのバッグの中に身を潜めるしかなかった。

京成バラ園は当然、屋外の庭園。わたしたちは何度も来ているから、園内マップはアタマに入っている。雨宿りのできる屋根のあるところというと、カフェスペースかもしくは大温室と呼ばれる場所しかない。

「いっそげー!」

大温室の中のメリーゴーランド「ブリリアントツリー」横の3つあるテーブル席のいちばん奥に座ることができた。

「フゥ・・・、とりあえず雨はしのげるわね。」

わたしは外に出て、身だしなみを整えてもらう。

“リンくんの愛機「オムぞう」と一緒に雨宿り”

続々と園内を散策していたニンゲンたちが大温室内に集まってきた。きっと推しぬいの日だから、あんまり姿は見えなかったけれどぬいちゃんたちもいたんだと思う。女性のふたり連れだったり、カップルだったり、はたまた外国人観光客のグループだったりで、どうやらニンゲンとライオンのふたり連れというのはわたしたちだけみたいだった。雨宿りをする間も、他のグループのみなさんは楽しそうにおしゃべりに華を咲かせていて、暇を持て余している雰囲気はない。

一方わたしたちはというと、リンくんと向かい合ってただただぼんやりしたり、温室内にある鉢植えのバラの花を見に行ったり、謎の扉を発見して探検ごっこをしてみたり、と屋内での撮影会をせめても楽しむことにしたのだった。

“ブリリアントツリーをバックにモデル立ち”
“温室内の鉢植えのバラ、見事!”
“秘密の扉・・・?ウフフ”

サァァァァァッ

窓の外を見ると、雨はやむどころか、むしろ本降りになってきた。

スマホで雨雲レーダーを確認したリンくんが、残念そうな顔でわたしに告げた。

「うーん。ボブこさん、今日はダメかも、まだまだ夕方まで断続的に降るっぽい。寒いし・・・切り上げようか。」

「そうなのねー。まぁ仕方ないわ。わたしもカラダ冷えてきちゃった。」

そう、ダウンベストまで着込んできたのに、それでもまだ冷える感じがするもの。

「ボブこさんはしっかり中に入っててね、濡れないようにね。」

「わかってるわ。」

わたしは、短時間すぎる滞在がちょっと名残惜しくて、屋根ギリギリの下から園内を見回した。

濡れた地面の上には、バラの花びらが色とりどりに打ち落とされていた。それでも残されたバラたちは健気に、冷たい雨に濡れそぼりながらも、咲き誇っていた。

「うん、キレイよ。やっぱりいいわね。」

そうしてわたしはリンくんのリュックの中に入り、誰もいないぬい撮りスポットを横目に、足早にバラ園をあとにしたのだった。

“誰もいないぬい撮りスポット”
“誰もいないローズガセポ”
“誰もいないエデンの泉”
“誰もいないアリスのブランコ”

「また来よう、いつでも来れるよ。」

リンくんはリュックのなかで暖を取るわたしに、そう話しかけた。

「そうよ、そのための年パスよ!」

「アハッ、そうだった。」

ウフフ、ウフフ。

そうそう。
帰りがけのコンビニで飲んだ温かいカフェラテが、おいしかったことおいしかったこと!

“ファミマのカフェラテに救われた”

こんな雨のバラ園は初めてだったけれど、素敵な景色は見られたからよかったわ。

次の「推しぬいといっしょの日」イベントは、また春バラの季節かな?今度は事前にオトモダチを誘って、みんなで楽しめたらいいわね!

京成バラ園さん、今回もありがとうございました。
ヘッドアクセサリーのプレゼントも、とっても気に入ったわ!大事にするね。

ボブこ

京成バラ園 公式ホームページ
https://www.keiseirose.co.jp/garden/

「バラ園ぬい会の思い出」
https://bobingreen.com/2024/08/31/10185/

「ボブぞカメラマンとジャック・オー・ランタン」
https://bobingreen.com/2024/10/29/11069/

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Rin(リン)

ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。 ライオンのボブ家と愉快な仲間たち、そしてニンゲンのケンイツ園長と一緒に、みどりキャンプ場で暮らしています。 ボブ家の日常を、彼らの視点でつづっていきます。

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